新幹線の事件で報道が「70代は危険」と主張しないのはおかしい、という意見

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これは先日のヤフーニュースの権限解説コメントでも言及しているのだけど、今件の新幹線での事案では安全神話の崩壊とか新幹線側に根本的な問題がある云々という話では無く、むしろイレギュラー的な状況において普段の備えが十分に発揮された結果と言える。それでも犠牲者が出てしまったのは不幸な出来事に違いは無いけれど、それだからと義憤を煽って筋違いなことをマスメディアが喧伝してもなあ、という感じ。

もちろん上記で語っている「70代を規制しよう」なんて話は、本気で語られているわけでは無い。犯罪者のほとんどはご飯を食べた経験があるのでご飯を規制しよう、みたいな感じ。そのような叩きやすい相手をターゲットとして、論理的にはおかしい、実情よりも目に留まるネタであることを優先する切り口に対する、普段の報道姿勢に対する非難としての話でしかない。例えば事件でナイフが使われたからナイフの取り締まりを禁止しよう、世間に訴えて自粛させよう、そんな流れがあったよね。以前に。【設問とアンケート内容で分かる、秋葉原の「あの事件」とマスコミの立ち位置】あたりでもちょいと触れているかな。

その姿勢でいけば、本来ならむしろ70代を規制しようという無茶ぶりな話になってもおかしくは無いのに、叩いて反論が来にくいであろう新幹線、JR側を叩いている。もちろんそもそも論として今件の新幹線の実情からすれば叩かれる素材などどこにもないのだけれど、加えてその辺りのいい加減な発想で声を荒げようという姿勢がよく分かるので、ツッコミが入る次第。

まぁこの類の「おかしいのでは?」なる声は恐らく以前からあったのだろう。ただそれが個々の話でしかなく、第三者に伝わる機会はめったになかった。情報発信能力に長けた人、例えばテレビに登場するような著名人ならいざしらず、個人が語っても拡散力は限られている。でも今はネットの浸透で、これまでの常識が通用しなくなっている。

ぶっちゃけると、今件の事案に絡んで、安全神話なり新幹線・JR側に問題があるとして声を荒げた専門家(の類)や報道は、信頼ゲージを思いっきり下げても問題は無いと思うのだな。

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このページは、不破雷蔵が2015年7月 4日 07:05に書いた記事です。

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