『ジュエルセイバー』というソシャゲがあった。
そのソシャゲはサービスを終了してしまったが、死亡後にコンテンツのすべてをフリーで利用可能にした。
その結果、ジュエルセイバーの登場人物たちは、今も各地で名前を変えて生き延びている。
ソシャゲが死んでも、残り続ける好例である。
— するめ(以下マン) (@IKUamaKUN7) 2015, 7月 28
以前オンラインゲーム周りの保存性の話で触れた記憶もあるのだけど、スタンドアローン・パッケージ型ゲームの場合は稼働ハードを確保できれば、時間の経過にも耐えうる保存を成すことができる。ところがオンラインゲームやソーシャルゲームのようなクライアント型ゲームの場合、サービスが終了してしまうとその世界は幕を閉じ、稼働状態での記録が無くなってしまう。これ、あと十年単位で時間が過ぎると、色々と問題が生じる気がするのだけどね。
企業内レベルでないと歴史が保全されない。つまり、技術や情報の蓄積が成されない可能性がある。さらにいえば企業そのものが無くなってしまうかもしれないし、企業が存在してしても資料が紛失してしまう可能性は多分にある。カッコよく表現すれば、生物としてのDNAが保存されず消えてしまう。
で、「ジュエルセイバー」というゲームがあったのだけど、これも他のゲーム同様にサービスを終了し、世界は閉じてしまった。けれど企業側の粋な計らいで、コンテンツをすべてフリー解放した。これについては今でも公式サイトやツイッターアカウントで確認できるし、【サービス終了の「星宝転生ジュエルセイバー」二次利用フリーで全コンテンツ解放 商用利用無償、事前承諾も不要】など、当時の報道でも伝えられている。
ソーシャルゲームは多分にパッケージゲーム同様、そして他のエンタメ系コンテンツ同様、相応の世界観やら各種環境設定が行われており、それなりの資料が用意されている。世界を構築するだけの材料がある。それを「サービス終了したから全部消去」としてしまうのはもったいないという話。まぁ、ゲーム自身が大ヒットして他メディア展開ってことになれば、大いに利用される部分ではあるのだけど。
頂 晴花
彼女は、PSMの『生首ストライク』で生首として転生を果たした。
また、モバゲの「エイリアンブレイカーズ』ではエリコ・マーカスというキャラに生まれ変わった。
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— するめ(以下マン) (@IKUamaKUN7) 2015, 7月 28
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朱蓮 J.門上。彼女は『コマンドRPG』の敵として生まれ変わった。
また、あるものは『カードコネクト』のカードに生まれ変わった。
今もどこかでジュエルセイバーの血を受け継いだゲームが生まれているのかもしれない。
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かたや生首、かたやRPGの敵、ジュエルセイバーから産まれた彼女たちは、今も新しいゲームで生まれ変わっている。 pic.twitter.com/TySL3zmEn6
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生首は正直どうかとは思うけれど、他のゲームで色々と活躍しているのが確認されている。企業によっては次回作に使いまわしをするから、とかクリエイターとの契約絡みで難しい場合もあるだろうけれど。一方で昔と比べ、オンライン系・ソーシャルゲームの類も平均的寿命が短くなる昨今、世界を閉じざるを得ない作品も増えているのは否めない。
今件「星宝転生ジュエルセイバー」同様、世界を閉じざるを得なくなっても、その世界の中ではぐくまれてきたDNAが少しでも別の世界で息を吹き返すような、そのチャンスを与えてくれる事案があるといいのだけど。
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