「元々無いのに創作したもの」に「それは違う」と非難の反論が集まると第三者は「存在するもの」と誤認してしまう

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非難の理由として存在しない(あるいは非常に少ない)「産めない女性に対して配慮がない」を捏造(あるいは針小棒大に誇張)することで、話題の記事になることをライターと編集者が共同して狙ったように感じます。

先日一部で話題に登った、某番組の表現に関して配慮が無いとの非難が殺到したという事案。これに絡んで否定的な反論や意見が相次ぎ、大いに注目が集まった感がある。ただその「非難」ってのが一部のイレギュラー的なものとしては有り得ても、それ以上のものとしては想定しにくいだけに、頭の中にもやもや感があったのだけど、それを精査したら......という話。まぁ、よくある炎上商法というもの。

「ネット以外のリアルな場での話題じゃないのか」との指摘も挙げられているけれど、そのような声が殺到したのをどのようにキャッチしたのか。記者本人の周辺に限った、ごく身内での話なのか。それとも多数のインタビューを行った結果なのか。

「声を挙げない人も居る」のなら、それは殺到する非難とはなり得ない。電話などで番組などに直接非難が寄せられ何らかの形で内部情報がリークされたとすればその旨が記載されるはずだが、それも無い。「ネタとして笑い飛ばせた長男命名時よりも真剣なバッシングがあるようだ」「などなど、非難コメントは枚挙にいとまがないほど」との説明は、世間一般に広まっているような表現ではある。

また、同時期に他誌から別ルートで掲載が行われていれば、相応にネット上に情報が流れてもおかしくは無いが、あるのは今件の元記事をトリガーとしたものばかり。

要は一次ソースがあまりにも曖昧過ぎて、確証度が無いんだよね。

詳細は引用記事に記述されているけれど、インターネットと紙媒体とは読者層であまり相容れない所があるので、別世界的なインターネットから抽出した「ように」創作したネタを紙媒体で取り上げて、箔をつけさせる手法は容易に考えられる。似たような手法は「特定業界」「海外」「専門筋」「一部マニア層」などなど。「出羽守」も好例。

新聞などで「今ツイッター上で話題の」「インターネット上で話題沸騰」などとさり気に使われているけれど、そのような話ってあったかな? との経験をした方は多いと思う。「こんなの流行ってないよ、どこの世界線だよ」みたいな。

極論としてサクラ的な人を一人、それこそ執筆者自身がツイートなりをして、それを裏付けとして「今、ネットで評判」「ツイッターで話題なアレ」とすることも可能。「ウソはついてない」との自分なりの言い訳を作るってのもできる。

「全米が泣いた」「全米で大人気」と同じようなモノ。ただネットの場合は、やろうとすれば精査が可能ではある。そしてネットには物理的対象の事案も得てして転送されていく。複数の雑誌などで掲載されていれば、それらが見受けられるはず。

一方で、「存在しないものAを存在するかのように提示する。出来るだけ反応が大きいネタが良い」「その提示Aに対し多数の反対的意見が寄せられる」「存在しないAが存在しているかのように、第三者的な立場の不特定多数は思い込んでしまう」といった現象が起きうるってのは、非常に興味深い。

ここは「それは違う」では無く「元々そんなものは無い」として否定しなければならない。そうでないと物事に対する内容を否定的にとらえた時点で、その物事の存在自身を肯定してしまうことになる。例えば「兄がおやつのプリンを取った」と弟が親に訴えた時、兄は「俺は弟のプリンなど取っていない」とのみ答えると、そばにいた妹が「おやつにプリンなんてあったの?」と思い込んでしまう。そうではなく「元々プリンなんてない。今日のおやつはおせんべいだったろ」と反論しなきゃならないわけだ。

単なる炎上商法以外に、存在しない、あってもごく少数であろう意見を、殺到しているかのように見せる、そうであると裏付ける手法、だったのかもしれないなあ......。

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このページは、不破雷蔵が2015年7月 6日 07:50に書いた記事です。

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