動物よけの電流柵での事故で覚えておいてほしい、本当の電流柵の実態

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静岡県西伊豆町で家族連れなど7人が川岸に設置された動物よけの電気柵で感電し、男性2人が死亡した事故で、警察のこれまでの調べで、電気柵には漏電した場合に電気の供給を止める装置が設置されていなかったことが分かり、警察は安全対策に問題がなかったか当時の状況を詳しく調べています。


警察は21日現場検証を行い、電気柵の電線に電気を通すなどして当時の状況を調べました。
これまでの調べで電気柵の電線の一部が切れて川の中に垂れ下がり漏電したとみられていますが、警察によりますと、この電気柵には漏電した場合に電気の供給を止める装置が設置されていなかったということです。

また、切れた電線はおよそ1.2メートルにわたって川の水につかっていたということです。
法律では、人が容易に立ち入る場所に電気柵を設置する場合には、電気を遮断する漏電遮断機をつけることとされていて、警察は、電気柵の安全対策に問題がなかったか、設置した男性から話を聞くなどして当時の状況を詳しく調べています。


先日発生した、電流柵を起因とした感電事故。結構大きな被害が出たため、その事件の特異性も合わせ、各方面で伝えられている......のだけど。報じ方に少々違和感を覚える部分もあったので色々と調べていくうちに、こんな話が。


要するに電気柵そのものが問題では無く、整備不良......ですらなく、規則に従って作られていないレベルの問題である可能性が高いと。今後の報道内容・姿勢に要注目でもある。「電気柵なんか危ないものを!」との意見が出て来たら、逆に要注意。

下手すると先日の新幹線での事件のように、経験と努力の末に成されている実績を無視した形での言及が報じられる可能性があるからね。単に語られるだけならいいんだけど、それが影響力を発して、色々と余計なリソースが浪費されてしまう可能性は否めない。


違法改造車両が、その改造部分で事故を起こして、「だから自動車は全部危険だ利用禁止だ」と伝えるようなものか。仮に不安を必要以上に煽り立てたり、電気柵について間違った実情を元に糾弾した場合は。そして事件があったので、関連するものは全部コワイ(ような演出をさせて視聴者に注目させる)方が受けはいいだろうし、上の人はそうするように指示するのだろうな。エンタメとしてなら正解ですが、報道としては失格。まぁ、そこまで落ちぶれた報道は無いと信じたいのだけど、他事例では山ほどある(直上の新幹線での事件の話が好例)。

平成27年7月19日、静岡県で、川岸に設置された動物よけの電気さくにより川遊びをしていた家族連れら7人が感電し、2人が死亡するという事故が発生しました。


消費者庁では、電気さくについて以下のような注意喚起を行いました。電気さくを設置する場合は、電気事業法の規定に基づく適切な感電防止対策を講じてください。また、電気さくを見掛けたら近付かないようにしましょう。


今件の場合は電流柵そのものが不法な状態の仕様だった可能性が高いものではあるし、すべての電流柵が同じような状態にあるわけでは断じてない。高圧電流が流れる鉄塔を規則を守らず勝手に立て、さらにそれが壊れていたのにも関わらず修繕しなかったがための事故のような感じだからね。一方で、高圧電流が流れる鉄塔のフェンスの内側には入らないとか、万一壊れているような状況があれば(普通の電信柱で電線が切れていたら、的なものも同じ)、近づかずに必要な場所に連絡を入れる。これも常識レベルの話には違いない。

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このページは、不破雷蔵が2015年7月22日 08:10に書いた記事です。

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