内閣府がテロ対策関連の調査を実施したようです

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日本国内でのテロの懸念について、「不安を感じる」と回答した人は79.2%に上った。また、「便利さよりも安全を重視すべきだ」として、交通規制などはやむを得ないと考える人の割合も93.6%と高かった。2016年の伊勢志摩サミット(主要国首脳会議)や20年東京五輪・パラリンピックを控え、国民の間でテロへの心配が大きいことが浮き彫りとなった。

内閣府では定点観測的な世論調査に加え、時節に合わせた調査を行い、世間の動向を確認したり、今後の政策決定の判断材料とすることもある。今件調査はこれまでには無かった、初めての視点での調査のようで、前回調査結果との比較云々の項目は無い。

で、過去との比較はできないのだけど、上の時事通信の記事を読む限りでは「サミットやオリンピックでテロの心配が増えている。浮き彫りになった」的な感じで、サミットやオリンピックが悪いんだ、的なニュアンスが強い内容になってはいるのだけど。

今件調査資料は内閣府サイトの「世論調査(附帯調査)(全調査)」で本日付のもので取得できます。「不安を感じる」とした人の不安理由上位は


海外で日本人が巻き込まれるテロ事件が発生している...57.6%
ISIL等の海外テロ組織が台頭...57.5%
米仏等他の先進国でもテロが発生...48.0%
日本のテロ対策は不十分...42.0%
サミットや東京オリンピック等国内外から多数が集まるイベントが予定されている...39.3%
日本はテロ組織から標的として名指しされている...35.7%

等であり、本文の主旨はやや的外れな感が否めません。

またテロ防止策として有効だと思われている事柄としては、テロリストを日本に入国させないための対策強化や、テロ組織に関する情報収集の強化、警察による警戒や警備の強化、テロに使用されそうな物の管理売買に関する規制強化、各方面における情報収集・発信・警戒警備等の緊密な連携が上位です。


一次ソースを確認した限りでは、サミット・オリンピックをトリガーとするテロへの懸念は39.3%、順位としては5番目。国際情勢の変化や、日本のテロ対策の投入リソースが足りないことなどの方が、不安材料としては多いんだよね。この結果から「サミットが、オリンピックが」が一義的な、主要的な材料としての記事展開はちょっとおかしな話ではある。

ともあれ。本家記事の素材としては少々難しいネタではあるけれど、今後あちこちで使うことになりそうな気がする。特に不安を感じる度合いやその理由、防止策として有効だと思われている項目とかね。

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このページは、不破雷蔵が2015年7月24日 07:02に書いた記事です。

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