流石にこのグラフはちょっとビビった https://t.co/qfOvTr4j1J pic.twitter.com/0RoF8aXvuO
— Masaki Saito (@rezoolab) 2015, 7月 23
先日FTの買収を発表した日本経済新聞(日経)。その日経の対外広報用のパンフレットに書かれている自紙の特徴の解説グラフの一つ。書かれている数字そのものはともかく、このような恣意的な見せ方をする描写は、やっちゃいけないタイプの一つ。素直に真横の折れ線グラフなりにすればよいのに、手前に近づくような形で新しいデータを挙げていくと、より一層昔と今との差異が大きく開いているように見えてしまう。遠近法的な、ってところ。
スペース的にこうせざるを得ないのならまだしも、これはどう見ても「手前の、最新のデータが昔と比べて超大きい」ってのを錯覚させたいがための手法だよね。
それに解説の文言も色々とおかしい。
日本経済新聞 媒体資料 2015 日経の単紙読者率の推移 https://t.co/2ejqTQrL7h 実在した(°ω°)https://t.co/ICGXaTU3VP pic.twitter.com/THn1k4pTPt
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 7月 24
これ、論理展開が色々と変な気がします。日経だけでは無く日経も含めて複数紙を購読する人が減っているのは事実ですが、「日経に広告が掲載されなければ届かない層」の比率はあくまでも「日経読者のうち」でしかありません。
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 7月 24
そして日経新聞の販売部数そのものは減退しているので、「日経新聞読者のうち、日経新聞のみを読む人の比率」は増えても、日経新聞のみを読む人の数は減退していることに。少なくとも部数そのものが減退を始めた2011年以降は。 pic.twitter.com/QHzMszrRyy
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 7月 24
加えて、全国紙の購読状況は、購読者において1紙のみが93.2%、2紙以上は6.5%です(財団法人新聞通信調査会調査)。 月ぎめで新聞を取ってる人はどれぐらいいるのだろうか http://t.co/oKD6N6ZYgi pic.twitter.com/QRLdNorq99
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 7月 24
@MuhKurutsu @rezoolab でも、日経って、会社、事業所(の諸経費扱い)で買ってる場合も多くて、1個人に対しての宣伝広告の効果ってのは、個人宅でも読むような会社経営者層以外にはあまり効果が無いかと...日経「でしか」届かない客層もあれば、日経「では」届かない客層も...
— 蒼橘慎悟 (@cingoP) 2015, 7月 24
「日経だけを読む人の比率=日経に広告を出さなければ届かない人の比率が増えた」とはあるけれど、それは日経新聞全体を読む人に対する割合でしかなく、人数とはまた別物。さらに指摘の通り、個人ベースで購入する比率よりも、事業体で購入する比率が他紙と比べて高いであろう日経を、他と同じような感じで表現するのはどうなんだろう。これだったら「日経読者における単紙読者比率」が判明しているのなら、日経の部数をかけあわせ、「日経に広告が掲載されなければ届かない層の人数」の推移を明記した方がアピールになるんじゃないかな。
まぁ、いずれにせよ、自社商品の広報宣伝用媒体に、このようなグラフを使う時点でほめられたものでは無いのだけれど。
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