「中国による東シナ海での一方的資源開発の現状」を再考する

| コメント(0)
 近年、中国は、東シナ海において資源開発を活発化させており、政府として、日中の地理的中間線の中国側で、2013年6月以降で新たに12基、それ以前から確認したものを含めると合計16基の構造物を確認をいたしております。


今般、政府としては、現場の状況について、適切な形で関連情報を公表することとし、構造物の位置を示した地図や関連の写真を外務省のホームページに掲載することにしました。東シナ海における日中間の排他的経済水域及び大陸棚の境界は未画定であり、日本は、日中中間線を基に境界画定を行うべきであるとの立場であります。このように、いまだ境界が画定されていない状況において、日中中間線の中国側においてとはいえ、中国側が一方的に資源開発を進めることは極めて遺憾であります。

我が国としては、中国側による関連の動向を把握する度に、その都度、中国側に対して、かかる一方的な開発行為を中止するよう強く求めてきております。今後も、このことはしっかり継続していきたいというふうに思います。


先日【中国による東シナ海での一方的な資源開発の現状、写真付きで政府が公開】でも触れた、東シナ海の中国による横暴的な開発状況。情報公開をしたこと自身に怒りを覚えている人もいるようだけど、何かまずいことでもあるのかなあ、と思ったりする......という話はさておき。

詳しく精査するには結構なリソースをぶち込まねばならないと思うのだけど、以前からちょいと頭の隅でぐるぐるしていた疑問がそこそこ体現化できたので覚え書きとして。

中国が急速な資源不足に陥っているってのは周知の事実で、エネルギー周りに関しても色々な資料で確認ができる。一方でアメリカのシェールガス・オイルの事例にもある通り、資源ってのは単に採れればいいんじゃなくて、採算が合わないといけない。50円で売れるりんごを500円もかけないと作れないのでは、そろばん勘定以外の理由が無い限り「作るの止めた」な話になる。

で、東シナ海のガス田は確かに有望な資源地区ではあるのだけど、採算が十分採れるような領域だったかな、という気がする。もしその通りなら、日本も積極果敢に掘りまくればいいまでの話なのだけれど。それこそ沖縄までパイプラインを引いて、沖縄に基地を創って九州などまで運んでもいいし、沖縄に精製工場を創っても良さそう。

でもその動きがないってことは、飛びついて手をかけるようなレベルのものとは考えにくい。ではなぜそこまで中国が急いでいるのか。他にリソースを投入すればもっと良いリターンが得られる場所は山ほどあるはずなのに。

と、考えると、資源開発以外に目的があるのでは、資源開発は大義名分的なものでは、と仮説を立てると、道理は通る。肝心のレスツイートが見つからなくなってしまったのだけど、「リグが無く採掘の姿勢が見られないのがある」との指摘もあった。まぁ、まだ未設置でこれからって可能性もあるのだけれど、例の南沙諸島での人工島のように、軍事基地目的、あるいは領土画定的な意味合いで、と考えれば、採算云々ってのを度外視しても十分に価値があるよな、という感はある。言葉通りくさびを打ち込んだ、というわけだ。レーダーの一つや二つでも取り付ければ監視塔やらピケットライン的な役割も果たせるようになる。

まぁ、まだネタレベルの話なので、精査はこれから。とはいえ、やはり資源調達のためだけの動きとしては、奇妙に過ぎるには違いない、と。

関連記事             

コメントする

            
Powered by Movable Type 4.27-ja
Garbagenews.com

この記事について

このページは、不破雷蔵が2015年7月27日 06:59に書いた記事です。

ひとつ前の記事は「読者投稿欄は新聞社に都合の良い投稿話なのかな」です。

次の記事は「「心頭滅却すれば火もまた涼し」と語ったお坊様は焼打ちにあっている」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

* * * * * * * * * * * * * *


2021年6月

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30