↑ ヤングキングアワーズ2015年10月号
表紙は「ナポレオン」。赤い背景が何気に力強さを持たせてくれている。現在進行している話の部分は随分と重たい状況ではあるけれど。巻頭カラーは「鬼を飼う」。単発ものの連続による不定期連載で、ファンタジーと近代とを掛け合わせた不思議な設定と、さらりとした画風が妙にマッチして、あっという間に読み終えてしまう魅力を持っている。
魅力といえば「無尽」も然り。なかなかその無力を体感できる回には遭遇できないけれど、今回はまさにその魅力的なシーン。躍動感とリアリティとスピードを覚えさせる描写に、本物の武道とは何ぞや的なものがびりびりと。他方、直後に掲載の「蒼き鋼のアルペジオ」ではガッツリとしたきめ細やかな描写の中で見せる人間(?)の心理描写の巧みさが魅力。
「スピリットサークル」は巻中カラー。話の肝部分に突入しただけに気合も入っている。そしてそろそろこれまでの話のつながりが......というところで次回。ああ、もうすぐ終焉なのかな、という感じ。「超人ロック」は大どんでん返し。ネタばれはしないけれど、まさかアレがアレとは、という展開。これ、どうやって収拾つけるのだろう。「骸骨の魔女」は今回で怒りの魔女周りの話は終わり、だけどまた新しい設定が。長編大作の予感。
伊藤明弘先生はいつものジオブリピンナップに加えて短編「バイボッド」も掲載。「近未来ディストピア・アドベンチャー」と銘打ってあるので詳しい設定はお察しというところか。あ、サイレントで無くなったのは進歩かも。「ドリフターズ」は黒王サイドの話。動き出した。
ああ、「ラスカル」は何か急転直下っぽい流れになっていると思ったら、やはり次回最終回。ストーリー面で魅力が欠けていた感は否めなかったので、仕方ないのかも。
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