<中年フリーター>氷河期の非正社員ら、歯止めかからず273万人に(毎日新聞) - Yahoo!ニュース http://t.co/Or3dWioO8l
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 8月 4
先日【2014年は98万人・増加継続中...高齢フリーターの推移をグラフ化してみる(2015年)(最新)】へのリクエストがイレギュラー的に増えたので何があったのかと確認したら、出てきた記事。そもそもフリーターなる言葉は34歳までが通用する定義で、その年齢を超えると区分するのもどうよってことがあるので、特に「高齢フリーター」と名付けられているのであり、普通のフリーターを「若年フリーター」と勝手に命名し直すのはどうだろうかというツッコミはさておき。
中年フリーター、当方などの定義では高齢フリーター、要は従来のフリーターより年上で、それ以外は同一条件で仕切った人の話に関するあれこれ。ではあるのだけど、どうも話がおかしい。
そもそも「高齢フリーター」なる言葉、そして通常のフリーターより年上の人も該当させるとの概念が出できたのは2010年版の労働力調査、つまり公的調査資料。その時の値は69万人と記載されていたのだけど、この毎日新聞の記事のグラフだと、すでに200万人を超えている。
記事の定義をよく見直すと、そのトリックが分かる。毎日新聞の記事では中年フリーターの定義を「35-54歳の非正規の職員・従業員(女性は既婚者を除く)」としてるんだけど、これ、フリーターの定義とは大きく違うんだよね。そもそもフリーターの定義ってのは
・男性は卒業者、女性は卒業で未婚の者
・上記2条件に当てはまり、かつ
(1)雇用者のうち"パート・アルバイト"の者
(2)完全失業者のうち探している仕事の形態が"パート・アルバイト"の者
(3)非労働力人口で、家事も通学もしていない"その他"の者のうち、就業内定しておらず、希望する仕事の形態が"パート・アルバイト"の者
のいずれか
なんだよね。そして中年フリーター=高齢フリーターは、年齢部分が35-54歳であるというだけ。
つまり毎日新聞の定義だと、従来、そして総務省の定義するフリーターの定義から大きく逸脱してしまっている(派遣業などまで追加しちゃってるんだよね、つまり。フリーターの定義では該当していないのに)。また毎日か、的な。
毎日新聞はこの類の、経済指標を勝手に定義替えして数字をぐちゃぐちゃにして、社会批判を行う前科を、つい先日やらかしたばかり。
.@sumannne さんの「ジニ係数??」をお気に入りにしました。 http://t.co/ZYHoivs5Dr
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 8月 4
3か月ほど前のジニ係数に関する記事がそれ。
こういうことされると、新聞の信頼性がボンガボンガと削られるだけなんだけどねえ......
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