戦後70周年談話で見たテレビ報道の劣化、エンタメ化

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先行記事でも触れた、戦後70周年の総理談話。テレビ東京を除く主要キー局では生中継で行われたようだけど、一部放送局ではその生放送時、さらにはその後の解説番組で、色々とやらかしをしてしまったようだ。

その最たるものがこちら。TBSでの生中継において、自らが用意したテンプレートというか採点表にチェックを入れていくというスタイルを使ったとの話。どこの記者会見にこんな解説を入れる「報道」があるんだか。エンタメ気分で番組を創っているとしか思えない。

一瞬はコラじゃないかとも思ったけれど、複数アングルで別々の人からの話として出ているので、短時間でここまでコラを創り上げるってのは想定しにくい。で、先行記事にもある通り、談話の内容そのものは実際に語られる数十分前に報道陣に提供されているわけで、チェックリスト云々ってのは事前に内容を精査できるはず。わざわざ生放送でこの類のリストを出すあたり、演出として分かり切った上でやらかしている。


で、多分に見透かされているわけなんだけど、あのチェックポイントって、談話が実際に行われる前に、報道が直接、あるいは他の有識者などの声を借りる形で、「入れろ盛りこめ配慮しろ」と主張していた部分なんだよね。で、同時に今回の談話では必要度は低いし、内容的にはもっと大切な部分がある。結局、一番70年談話が必要なのは、報道機関自身じゃないのかというオチまでつきかねない。

TBSだけかなと思ったら、さにあらず。


今日は終戦記念日。この談話と合わせ、さらに色々な「反応」が見えてくるだろう。記録に残し、しっかりと見極めの材料にする必要があると思うのは当方だけではあるまい。その意味でも有意義な談話には違いない。

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この記事について

このページは、不破雷蔵が2015年8月15日 08:00に書いた記事です。

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