8割の医師は「患者さんやご家族からの暴言・暴行」を受けたことがある

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・「暴言を受けたことがある」と回答したのは、全体の60.0%。暴言を受けた相手としては、「認知症患者」「精神病患者」「酔っ払い」「譫妄状態の患者」といったケースのほか、「混雑し、待ち時間が長かったとき」といった例も挙げられた。すぐに解決できない場合には、「第三者に入ってもらい冷静に会話できる状態で、解決した」「警備員をよんだ」「警察に電話した」といった声が散見される。


・「暴言・暴行を受けたことがある」は18.1%で、「精神科をやっていれば必ず遭遇する」「救急外来でアル中に殴られた」「胸ぐらをつかまれた」といったコメントがあった。

・「まったくない」は21.9%だった。「クレームはあるが暴言を受けたことはない」「嫌味や苦情・言いがかりはあるが暴言といえるレベルのものは経験がない」といったコメントがみられた。



過去一年などのような区切られた期間では無く、これまでに一度でもあるかないかを尋ねた結果なので、統計としてはややぶれが生じている可能性がある。成り立ての医師と勤続数十年との医師を同一調査対象母集団にぶちこんで、経験があるかないかと尋ねても、どこまで意味があるのか、ということ。もっとも「現職の医師において」との観点では意味は多分にあるのだけど。

対人関係のある職なことから、暴言・暴行のトラブルが皆無ということはありえず、むしろ皆無という方が怖い話。だからある程度は仕方ないのだろうけど、リリース上に記載されている具体例を見るに、多分に理不尽な、あるいは医者・病院ならではのトラブルが多いのが目に留まる。「まったくない」の項目でもよく見ると、当人が「これぐらいは暴言等に値しない」との判断で済ませてしまっているのが多い。

ぶっちゃけると医者をはじめとした医療関係者も人間である以上、すべてが聖人なわけでは無く、中には人としてアレな人も多い(そのような医者に巡り合う可能性もゼロじゃない、と経験者は語る)。一方で、医療現場だと患者に理性や理念が欠けている、存在しない状態の場合や、関係者のタガが外れてしまうことがあるのは否めない。

このような事実があるということを、色々と知らしめることがまずは必要なのかな、と思ったりもする。医療関係って病気そのものの統計データはともかく、関連する話、特に今回のような接客......というか応対周りの話はあまり出てこないからね。

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このページは、不破雷蔵が2015年8月12日 06:29に書いた記事です。

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