エアコンがあるのに「嫌い」だからとつけずに熱中症か、高齢三姉妹が揃って死亡という話

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8日午前10時5分ごろ、東京都板橋区板橋の民家で、この家に住む無職、蔵津直子さん(90)と、湯浅登喜さん(86)、坂本登茂さん(82)の姉妹が倒れているのを訪ねてきた知人女性が発見。すでに死亡していたといい、警視庁板橋署は熱中症の疑いがあるとみている。

本家記事で分析記事展開中の、5年に一度の大調査が行われる全国消費実態調査の限りでは、年収とか世帯主の年齢とかで、世帯別のエアコン普及率に大きな違いはないとの結果が出ている。年収差異でも精々10%ポイント程度。年齢階層別ではむしろ高齢層の方がエアコンの普及率は高い。だけど【高齢者の熱中症のリスクは「エアコンあるけど使わない」が多分にあった、その調査結果を確認】【高齢者の熱中症と「暑さを感じにくい」と室内での発症・救急搬送者の経年調査データと】にある通り、高齢者の方が室内での熱中症発症の体現化数・比率は高い。今件でもそれが最悪の形で死亡事故につながった形となったらしい。

で、高齢者になると「エアコンの人工的な冷気が嫌い」「感覚細胞が鈍るなどで、体そのものはリスク高となっているのに、それに気が付かない=有効な対抗を打つ判断が遅れる」ようになる。結果として、本人が暑いと思った時にはもう手遅れなんてこともありうる。

今件でも「エアコンが嫌い」との言及をしていたとのこと。またこのニュースの感想として某コミュニティでは自分の近親者も似たような状況だとした上で、湿度をメインに温度は28度、さらに送風を弱くして扇風機も併用し、エアコンの冷気が直接当たらないようにしているとの工夫がコメントされていた。本人の好き嫌いと安全・危険のラインは、歳を経るに連れてぶれてくる。周囲の工夫も必要なんだろうな。

適切な室内温度・湿度を保ちながら、エアコンの冷気を極力感じさせない方法。今後はこんなノウハウも共有されるべきものなのかもしれない。

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このページは、不破雷蔵が2015年8月 9日 07:07に書いた記事です。

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