お名前を挙げられているベトナムの対GDP比軍事費は2.2%、フィリピンは1.1%。他にインドは2.4%、台湾は2.0%、パキスタンは3.1%、韓国は2.6%。そして日本は1.0%です。
https://t.co/dAfvcfI0hd
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 8月 10
軍事費絡みはストックホルム国際平和研究所の公開資料を元にした記事カテゴリ http://t.co/iHNLrN7Szt にありますのでご自由にどうぞ。
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 8月 10
本家サイトの記事【主要国の軍事費をグラフ化してみる(2015年)(最新)】の絶対額のみを持ち出して、日本は軍事費に該当する防衛費が結構高い、中国により近いベトナムやフィリピンは安い、にも関わらず日本はさらに増やそうというのなら、防衛のためとは思えない......という、数字のおいしい所取りをして、最初の結論への無理矢理な誘導をする手法を用いている方がおられたのでツッコミ。後に琉球大学工学部情報工学科の准教授であるとの指摘を受けて、権威の悪用の一例だろうなあ、という感は否めず。興味関心からのみの純粋な結論の一つであるのなら、同じページに記されていたGPD比や成長率、さらには元資料や他のカテゴリのデータを使わないで、わざわざ絶対額のみで語ることはしないはず。
さらにいえば今記事ではベトナムやフィリピンの額は書いていない。にも関わらず言及しているって事は、単なる憶測か、一次データをたどっているかのいずれかであり、どちらにしても善意からの言及とは判断し難い。
日本が防衛費に大金つぎ込んでるから防衛が目的でないとしながら中国は人件費と訓練で金がかかってるからしかたないと言うのはどーなんだ。
— 帰ってきただよもん (@V2ypPq9SqY) 2015, 8月 10
加えて当事者自身はその直後に「中国が増加しているのは人件費が云々」と擁護的な解釈を語っているけれど、人件費が防衛・軍事費の少なからずを占めているのは中国に限った話では無い。そこまでして中国の驚異という実情を薄めたい、回避させたい理由は何だろう。
中国が海空で軍備刷新 国防予算拡大、尖閣など念頭:日本経済新聞 http://t.co/NedMke6vwc ... 「近年では、軍の人件費を国防予算と別の費目で計上し、国防予算の公表額を抑制しているとの指摘も多い。」
— JSF (@obiekt_JP) 2015, 8月 10
やり方としては正規軍の人数を減らして武装警察に配置換え、武装警察の分は防衛費に計上しないとか、まぁそんな感じで。
— JSF (@obiekt_JP) 2015, 8月 10
これも本家記事で一部触れている話。中国は国土が大きいから軍事力≒軍事費が大きくても当然の話との話もあるけれど、国内治安維持用の部隊を軍事費に計上しないようにしているとの仕組み。
無論予算だけがすべてではないけれど、絶対数が多いことはそれだけでも有利になることに違いは無い。運用の自由度が高まるんだよね。少しずつ他地域から間引きして一か所に集中させたり、攻勢ポイントに大量投入することが可能となる。1ダースほどしか社員が居ない企業では突発的な仕事が発生した時に人材をそちらに回すことは難しいけれど、1000人規模の企業ならばあちこちの部署から一人二人を引き抜いて特別なチームを編成することができる、そんな感じ。
実力以上に脅威を覚える必要はないけれど、軽んじるのも良くない。そして数字の読み方を意図的に違えたり、良い所取りをして、別の評価を広めようとする行為は、当然してはいけないこと。相応の権威を持つ人なら、なおさらの話ではあるんだけどね。
コメントする