天津事故で作業にあたる人達の食事を見て、公的立場にある人たちへの対応を想う

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先日発生して多方面に多大な被害が生じている、中国の天津における大爆発事故。原因究明云々以前の問題で、現在も状況確認や現場の捜索、救助活動が続けられている。情報統制の部分もあり、分からない、はっきりしていない面も多いけれど、救助を行っている軍をはじめとした公的機関の人達の活躍ぶりは、多方面から伝えられている。

説明によると日本ならばけんちん汁付きの肉野菜定食みたいな感じかな、それがガッツリと提供されているとの話。ちなみに武警ってのは中国人民武装警察部隊のことで、アメリカならば州兵みたいな感じ。治安維持のための準軍組織。警察と国軍の中間みたいなところかな。

で、武警以外にも色々な方面で食事の提供がなされている。


今件では該当地域が壊滅的な被害を受けたけれど、自然災害の類と異なり、周辺地域は同じような影響は受けていない。身体に例えると、一部分で火傷をしたけれど、他の部分の免疫力が働いているので、該当部分をどうにかしようと色々とサポートしている感じ。

また、温かい食事に関しては、中国は他国と比べてさらに特別な意味があるとの説明も。


食品を加熱して美味しく食べるってのは人類の知恵の一つではあるんだけど、モチベーションを高める意味合いも多分にある。その意味では、このような現場で、被災者や現場で働く人たちに温かい食事を提供するってのは、何よりも大切なことではある......ってのは容易に理解できるはずなんだけど。

例えば震災時における、自衛隊員や警察官、消防隊員などの公的機関の人達の食事情景を思い返してみると、この点ではまったくもって、日本は遅れている感は否めない。いや、体制が整っているいないの問題では無く、感情的な部分で、食べる雰囲気が形成できないってのがある。自衛隊内での赤飯の話も良い例(日持ち・腹持ちが良いので採用されていたが、「めでたさを想定させる、失礼だ」との意見があり、採用除外となった)。


どの国にでも、どのような場所にでも、一定量この類のノイズ的な意見はある。全体から見ればマイナス要因の方が大きくなるそのノイズを無視する、許容しない、捨て置くという社会的認識が必要なんじゃないかな。似たような話は新型インフルエンザが流行した際に、医療当事者に対しワクチンの類を優先配布することが決まった時、一部見識者や一部報道が逆切れしながら反対し、陰謀論を唱えたことを思い出すに、その類の「意見」、感情論的でしかなく非論理的・理知的な声こそが、社会全体にとっての本当の罪悪なのではないかな、と思わせる話には違いない。

対応者が温かい食事を摂ると文句が出る? その文句を社会全体の声として取り上げず、悪しき声として断じるようにしなきゃいけない。医療関係者に「飯を食ってる、寝ている暇などあったら俺を治療しろ」的な話と何ら変わりはない。正しい知識と情報を浸透させ、ノイズを大きくせずに消していく、そんな仕組みを作っていかないと、より効率的な対応ってのは出来ないよね。

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このページは、不破雷蔵が2015年8月19日 07:26に書いた記事です。

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