江戸時代になると戦が無くなり甲冑の着方が分からなくなる。そこでこのようなマニュアル本が武士の間で読まれるようになった。甲冑着用次第という。pic.twitter.com/v000nvNMPo
— 佐藤誠孝 鎧甲冑製作所 (@katchusi) 2015, 8月 29
これは以前似たような話を紹介したかもしれないけれど、具体的な資料が出てきたので覚え書きも兼ねて。戦国時代が終わり平穏で領域単位の大規模な戦闘が無くなると(まぁあっても治安活動ぐらい)、戦闘時に必要となる甲冑をつける機会が無くなる。機会が無くなれば飾っておくばかりで、着用の仕方も忘れてしまう。
で、何かあった時(例えばイベント的なもの)に着方が分からん、どうしよう......ってことがないように、着用の仕方がマニュアル本化されたとのこと。自由業の人が背広の着方とかネクタイのしめ方を忘れてしまい、ウェブで色々と調べたり、冠婚葬祭系の本とにらめっこするのと同じ。非常に興味深い話ではある。見方を変えれば同じものが用意できれば、今でもその本を見て当時と同じように着用できるってことだからね。
原典とか無いのかな、売ってないかなと検索してみたところ......
近しいのが近代デジタルライブラリにありました 故実叢書. 鎧着用次第 http://t.co/UCNV8LfbdN pic.twitter.com/UinAwTCrqI
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 8月 29
デジタルライブラリで「鎧着用次第」をキーワードにすると山ほど出てきます http://t.co/FayII4YdYm
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 8月 29
これなどステキング 故実叢書. 軍用記附図 http://t.co/OBxNHKxIMY 今でいうところのマニュアル本のようなものですね pic.twitter.com/tLuIhVImps
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 8月 29
近しいものが近代デジタルライブラリで確認出来た。他にも検索ワードを色々と工夫すると、当時の書籍やら、それを明治時代になって編集したものやら、山ほど出てきて時間がいくらあっても足りなくなる。
また鎧とは異なるけれど、江戸末期から明治の軍関連の書籍、特に欧米諸国の様式を習得するための書籍も多数見つける事ができる(「銃」とかで検索すると出てくる)。当時の日本が近代化に向けて、他国の様式を懸命に調べ、取り入れようとしていたようすが良くわかるんだな、これが。
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