テレビで、親が「子供に本を読ませるにはどうすればいいですか」と質問したら、「親が本を読まない家庭の子供は絶対に本を読みません」ってかいしんのいちげきを返してた。
— 大貫剛 (@ohnuki_tsuyoshi) 2014, 3月 8
仕事柄、「うちの子、ぜんっぜん本を読まないんだけどどうすればいい?」と相談を受けることがある。子供が本を好きになるような、それこそ≪何か魔法のような方法≫があるものと考えるらしい。「子供の目の前で、毎日楽しそうに本を読んでる?」と訊くとみんな黙るのねん......。
— 葛葉 (@Cuznoha) 2015, 8月 29
以前も別の切り口から触れた記憶はあるんだけど、子供ってのは親の背中を見て育つ。これは本能的なもので、今まで生き抜いてきただけの経験と知識を持つ大人、しかも一番身近に存在して子供を守る責務を有していると自ら考えている対象を真似ることで、子供自身が生き延びる可能性が高くなるから。親が楽しそうにしていることは、きっと良い事に違いないから、真似をしたくなる。嫌いな食べ物を食べさせるのには、まず大人自身が子供の前でそれを美味しそうに食べる事が大切。
まぁ、もちろん、子供自身の個性も多分に影響してくるし、子供ならではの本能的、遺伝子学的な部分もあるから、親のすることを絶対に真似るだけではないのだけれど。
昨今では朝読書なるものが浸透していることもあり、子供が本に触れる機会が増えているようだけど、それゆえに子供が本に触れない、好きじゃないので困るという話も増えている。そりゃ触れさせねばならないという機会が増えれば、反発を受ける場面も増えてきて当然。好き勝手にさせていたのなら、子供から自発的に本から離れておしまいだからね。
で、結局のところ、親が子供に「本を読んでほしい」と思うのなら、一番シンプルで分かりやすく、効果がありそうな(確実にある、わけでは無い)のは、子供が真似をするように、親が楽しそうに本を読む事。
@soraniohisama 昼間も同じようなことを書いたんですが、親ができるのは環境を用意することだけで、「ああしろ、こうしろ」と子供を誘導してもなかなかそのとおりにはならないと思うんですよね。早熟のミュージシャンも、家族や友人の兄が音楽好きで......とよく話したりしていますね。
— 葛葉 (@Cuznoha) 2015, 8月 29
私は小さい頃、本ばかり読んでいたので、母から禁止令が出るほどでした。勉強をするふりをして本を隠し読みしました。(笑)
学校でも、休み時間は読書を止めて外に出るよう言われ続けました。
最初から本が好きだったとしか言えません。何があっても読む子は読むし、読まない子は読まないのでは。
— れいとも(禮知) (@n_reitomo) 2015, 8月 29
ホントそうだと思うのよね。趣味嗜好については、親ができるのは「世の中にはこういうものがあるよ」「楽しいかもよ」と見せることだけで、「~しろ」と誘導・強制しても、親の思い通りに事が運ぶことはなかなかないんじゃないかなぁ。最初から決まっていて、親はきっかけを与えられるだけという。
— 葛葉 (@Cuznoha) 2015, 8月 31
で、指摘の通りまずは何よりも環境を用意する事。そして子供のきっかけを後押しし、加速させてくれるようなものを作る事。色々な可能性はあるので、一つに絞らない。親を真似て読み始めたら面白さに気が付いて読書が好きになる事もあれば、親が読まなくても読書好きだった場合もある。ただ、親が本を、読書を嫌っているよりは、好きで子供の前で楽しそうに本を読んでいる方が、子供も読書を好きになる可能性は高くなる。少なくとも、親が楽しく読書しているのを見て、ならば読書は嫌いとする子供はあまり想定しにくい。
まず隗より始めよ、ではなく、まず親より始めよ、だね。
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