昔はコンビニってモノ並べてレジ打つだけのイメージだったのに今は各種端末の操作から宅配便の受付までやって時給変わらないか下がってるもんなぁ。
— tadataru (@tadataru) 2015, 9月 12
大手コンビニのドーナツ展開あたり、いやその前の情報端末の高性能化あたりから当方も多分に気になっていたのだけど、年々コンビニの機能集約化が進み、それに対応する店員の負担も増加している感は強い。昔は店頭担当の場合、レジを打ち、精々中華まんやおでん位の取扱で良かったものが、今ではおでんに中華まんにフライヤーアイテムの取扱、さらにはフライヤーでの揚げ物の調理、コーヒーマシンの管理、情報端末のトラブル時の対応や情報端末と連動する形での各種チケットの取扱、たばこの注文受け付け、ドーナツ、公共料金の取扱(まぁこれは一般商品のレジ打ちとほとんど同じだけど)、宅急便の引き受けに、さらにアマゾンなどの荷物の受け渡し、その上一部店舗では書籍などの受け渡しまである。これ、レジ周りの対応のみで、もちろん他にも店員としてやらねばならないことは山ほどある。
「時給が変わらないか下がっている」とあるけれど、時給は相応に上がっているように見える。下げたら新しいアルバイトなどが入って来なくなるから。でも人手不足は慢性的だし、時給の額面と作業内容を見比べると、やはり昔と比べてコストパフォーマンスは悪いな、という気がする。ワンオペで有名な某牛丼屋はともかく、単一の業態的作業をしているだけで済む職場とは異なり、多種多様な作業をそつなくこなす必要が出てくる。
さらに先行記事の医療周りと状況は似ているのだけど、身近のコンビニやスーパーでも高齢者がお客の場合、単なる買い物客としてでは無く、それ以上の接客業的な対応を求めてくる事案が多々見られる。その場合、さらに高度なスキルが求められる。
そっけなくパスしてもいいけれど、下手すると逆切れされるか、変な噂を立てられかねない。「対面商売だから」と店の上の方も良い顔をしない可能性は高い。理不尽。しかし当然、そのような対応をすれば回転率は落ちるし、他の客のリソース浪費は積み上がる(ほとんど意味の無い雑談を店員と交わし続けるお年寄りのお客の後ろにずらりとレジ待ちの客が並んでいたり、その場でのレジ扱いをあきらめて他の列に、あるいは他の店に足を運んでしまうことも多々ある)。そして店員負担も増える。接客的な対応の良し悪しは別としても(まぁ、その類のお客も、昔の雑貨屋さんと今のコンビニ・スーパーを同一視してしまうのが悪いのだけど)コンビニ資格云々ってのも必要なのかな、という気はする。
コンビニの種類によって必要な技術も違ってくるけれど、汎用的な部分を集約して「コンビニ従事者」的な資格を新設しても、そしてその資格保有者の場合は時給を上げてもいいような気がする。ってよく考えたら、自動車やバイクの免許はともかく、アルバイトのためだけの資格を用意して、その取得をしないと高い給金が望めないってのも変な話ではある。だったらそれ、アルバイトじゃなくて契約社員扱い位にしないとダメじゃないのか、みたいな。
そこから見方を変えてみると、「アルバイト」という職の枠組みに求められるスキルが過度になっている感はある。それもまた、アルバイトなどの雇用市場で人材不足が進んでいる一因ではないかなという気はする。
そもそもコンビニって何でもできる、的なものだから、そこで働く店員は、アルバイトであっても極力何でもできるぐらいのスキルが必要。そのスキルを持つ人には、相応の対価があってもいいと思うんだ。
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