カメラに映る部分と、ソーシャルメディアで発信する情報との差異と、その実態と

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先日の院内大乱闘・大暴力(広義の意味と狭義の意味双方で)行為そのものと、それを伝える当事者の言及。各報道の伝え方の表現方法。短時間の間に色々と検証すべき材料が鬼のように展開されたな、という気がして、例の「セクハラ」周りだけでも【「『報道しないこと』これがマスコミ最強の力だよ」...あるマンガに見る、情報統制と世論誘導】が思い起こさる......という話そのものはさておくとして。

今件指摘は当方ももやっとした感じで覚えていたもの。厳密には「SNSなど映像や写真が見えないところ」に加え、映像や写真によるものでも、該当事案そのものが映し出されない場所では、積極的な身の潔白の断言をするという感じ。院内から出てきた後のインタビューなどを見ていると、まさにそんなパターン。

なので、もしかすると「その場ですぐにそのウソが検証されない限りでは」との条件で行動している可能性はある。例えるなら、台所を散らかして飼い主にその惨状が見つかっても、散らかしている様子そのものは目撃されていないので「ぼくなにもしらないよ」的なそぶりを見せる猫みたいな。でも足にはクリームが残っていたり、あちこちに足跡がついている。

そして指摘の通り、検証は時間がかかる。面倒くさい。検証しても得られるものは少ない。何度か折に触れて解説している、【「嘘をつくのは低コスト、嘘を検証するのは高コスト」非対称性の宇宙大原則】。まさにこれ。


フェイクの根拠、証拠作りというパターンも、よくある話。悪質系まとめサイトなり実情が怪しい内容の記事が、大手法人系サイトやポータルサイトに転載、記載されることで、そのサイトの権威がつけられ、証拠化されてしまう。半ば以上、あるいは無意識にそれを狙った記事も少なからず見受けられる。

統括してウソの情報を一斉に流すことで、それが事実的な情報として広がり、二次三次的に広まり、毒を浸透させていく。


ただその手法も、昨今では個人個人が情報精査のツールを有し、また情報取得発信の道具も得るようになってから、結構状況が変わり、以前のように通用するとは限らなくなっていることも事実。先鋭化が加速されるのも、あるいはこの「事実によって、虚偽情報による信奉から解き放たれる人の割合・スピードが、事実情報の提示量の増加で増加している」ってのが一因かもしれない。一方で頑なになる人もいるので、その人が先鋭化される。

カメラで写真を撮ると魂を吸い取られるからイヤだという人がいても、「面白いよ、魂など吸い取られないよ」という人が一人や二人なら、信じないかもしれない。しかしそれが周囲の知人友人親族皆が同じようなことを一斉に語り、証拠を見せたら、ああそうか、と事実を理解する。一方で少数は「みな騙されている、みんなは魂を吸い取られて乗っ取られ、自分を陥れようとている」と思い込んで先鋭化してしまうかもしれない。そんな感じ。

今件の院内暴力・乱闘に関しても、指摘の通り事実と異なる話を主張する筋が同一タイミングで同一勢派のあちこちから出てるけれど、まぁ、動画なりがすぐに突き立てられて否定されている。それでも信じる人は最初の発言をソースに信じ込んでしまうのだろう。そして恐らくは、何らかの形で「このような主張をするように」的なコントロールがなされているんだろうな。情報統制そのものは別におかしくは無いし、勢派内の統一見解と考えれば当たり前の話。でもそれが明らかな虚偽であれば、勢派全体が「うそつき」としての烙印を押されることになるのまでは......気が付いていないか、気が付く賢さを持っていれば、そもそもそんなことはしない。


これは事故現場での目撃証言が一致しないことがしばしばあることから、大いに可能性としてはありえる。印象が、自分の信じ込んだことが前面に出て、記憶すら書き換えてしまうというもの。ただこれは、一人一人個人ベースの話で、複数人数によってなされた場合、それぞれが別の印象・記憶になるのが普通。同一見解を不特定多数が一斉に、同じような方向性の記憶として誤認識してしまうのは、まずありえない。と、なれば残念ながら、意図的にウソをついている、あるいはそのように押し通してしまおうと判断したと見た方が自然。ウソも方便、的な感じとして当事者は思っているのかな。

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このページは、不破雷蔵が2015年9月18日 07:59に書いた記事です。

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