フォルクスワーゲンの不正問題で株価が大暴落の巻......ってどうするんだろ、これ

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アメリカ環境保護局は18日、フォルクスワーゲンが、排ガス規制を逃れるため、2008年からことしにかけて、アメリカで販売したディーゼル車およそ50万台に、試験場などでの検査の際に有害物質の排出量を大幅に低くする不正なソフトウエアを搭載していたと発表し、フォルクスワーゲン側も20日、不正を認め、謝罪しました。


これを受けて、21日のフランクフルト株式市場でフォルクスワーゲンの株価は、先週末の終値に比べて一時、20%以上の下げ幅を記録するなど、大幅な下落となりました。


環境基準を満たすためのソフトウェアにお痛をしていたのがバレたということで、先日から大騒ぎになっている事案。日本は連休でお休みだけど、海外市場は開場しているので、連日連夜の大バーゲンセール状態に。まさにフォルクスバーゲンってシャレにもならんわ。

制裁金の件は2.16兆円との数字が独り歩きしているけれど、あくまでもこれは可能性、上限であり、そこまで達するとは現時点では考えにくい。むしろ問題はそれ以降の話。

ここでも何度か取り上げているけれど、フォルクスワーゲンは環境に優しい商品開発をモットーにセールスを展開しており、イメージCMも色々と素晴らしいものを出している。そのイメージが音を立てて崩れてしまった。無料回収と改善、その間の販売機会の損失、そしてソフトウェアの操作で環境基準をクリアしていた以上、本来の基準をクリアするための正当な機構をすぐに用意できるのか、用意できたとして市場への適正価格で販売できるのか(規制をパスする性能を実装させると、現状の環境では2倍に価格が跳ね上がる、新しい機構でコストダウンを図るための開発には数年かかる、とかいうことになったら頭が痛い)。

VWの優先株は20%急落。自動車株は2日間としては2008年以降で最もきつい値下がりとなった。同社は問題となっているディーゼルエンジンの搭載車は世界で1100万台だとし、対応費用として7-9月(第3四半期)に65億ユーロを引き当てる計画を明らかにした。VW株は同社が不正を認めてから35%下落している。フランスのプジョーシトロエングループ(PSA)は8.8%安。同社を含む自動車メーカーを対象にした欧州全域での調査をサパン仏財務相が呼び掛けた。


WGZバンク(デュッセルドルフ)の株式責任者、マティアス・ジャスパー氏は「VWが最終的に負担するコストと制裁金を数値化できないことが非常に大きなマイナス材料だ」とし、「解決に数年かかる可能性があり、市場は神経質になっている。この問題が終わる時期は全く見込めず、極めて恐ろしい状況だ。このため、長期的な視点を持つ投資家も株式を手放している」と語った。


日本の連休明けの市場も大きなダメージを受けそうだ。トヨタは逆に上昇しそうだけどね。

フォルクスワーゲンはアンパイ的な銘柄としてとらえていた人も多いだけに、これは結構な動きが生じそうではある。

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このページは、不破雷蔵が2015年9月23日 07:48に書いた記事です。

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