いわゆるオタク的趣味趣向の汎用化と規制に係わる雰囲気と

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表現に係わる規制周りは領域が非常に広く、単純にゼロと1で割り切ってよいものでは無い。にも関わらずこの類の動きでは理解されやすいよう(それが正しくないものでも)、ゼロイチで語られることが多いので注意が必要。規制促進・規制反対ってのも、その縛りにとらわれている感はある。

で、その辺りはさておくとして。上で語られている事例は、昨今この規制周りの話で、「事件(

事件そのものの特異性に加え、加害者側の趣味趣向が「叩きやすい」「分かりやすい」ものだったこともあり、マスコミ側のたき付材料として大いに活用された部分もある。インターネットが相応に普及し、リアルタイムに状況が確認され、不特定多数に検証される現在においても、大の大人が「関係ない」「まずは国会で議論してもらうことだ」などと行為そのものを有耶無耶にしようとするぐらいだから、当時はどれだけ発信側の思うがままの切り貼りや印象操作が行われたのか。

そんな空気をイメージするのは、確かに難しいかもしれない。

昨今の事例で分かりやすい例えをすると、「艦これ」が流行る前に軍艦の話を詳しく語ったらどのような目で見られたか。あるいは「刀剣乱舞ONLINE」が流行る前に日本刀の話を詳しく語り出したら、の方が感覚的には近いかな。大の大人でも白い目で見られたり、一歩も二歩も引かれてしまうだろう。関連書籍を購入する時にも、領収書を切らないと疑心暗鬼な目が店員から向けられかねない。未成年者ならば下手すると学校に呼び出しを食らうだろうし、親からはきつく叱られる可能性もある。

繰り返しになるけど、規制云々の話に関してイエス・ノーの二者択一で語るべきではないし、今件はその話はあくまでもとっかかり。問題なのは、前世紀にそのような、特定の趣味趣向に対して社会全体が拒否反応を示すような、しかもその理由が言いがかりに近いような、そんな時期が確実に存在したということ。「そんなことあったの? 気のせいじゃない??」と、本当に知らない上での語りがある一方、多分に実態を認識していても、知らないふりで状況を差し換えるような雰囲気もあるからねえ......。

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このページは、不破雷蔵が2015年9月25日 07:25に書いた記事です。

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