「集団的自衛権は前回選挙で論点になっていなかった、伝えられていなかった」との意見もあるけれど

| コメント(0)


先日の国会内での「女性の壁」や「後ろから羽交い絞め暴行事件」の後の当事者や、周辺関係者のしらばっくれを見るにつけ、「無理を通せば道理が引っ込む」の体現化だなぁとか、昔ならばその無理強いで通用したかもしれないけれど、今では相応に資料・情報が残るのだから、騒げは騒ぐだけむしろみっともない感はある。

それと似たような話が、先日から時折見聞きする「集団的自衛権の話は選挙の論点になっていなかった、公示されていなかった、自分は知らなかった。だから総選挙で信を問え」というもの。直近総選挙が行われたのは2014年12月で、まだ1年も経っていない。もう忘れてしまったのか......というか、本当に忘れてしまった以外に、その時には本人自身が目に留めていなかったのか、世間一般の情報とは隔離された場所にいたのだろう。

ツイッターのタイムライン上には当時の紙版の新聞の画像(トップ一面に掲載)も複数挙がっていたけれど、それすら「偽装だ」とする筋があるかもしれないので。2014年12月1日の朝日新聞の記事から。大手新聞は大よそどこもこんな感じで詳細に解説している。無論各党の公的資料を確認しても、同様の話が出ており、「無かった」「論点として挙げていなかった」というのは通らない。


さらには2014年の新語・流行語大賞の受賞までしている。流行語はともかく、新語ではないのだけど、という話はともかくとして。「語られていない」との意見は通りにくい。


インターネット界隈の趨勢に限定されるけど(もっとも世間一般の話も雑誌や新聞の記事として多分に展開され、それがネット上のニュースに転送配信されることを考えれば、ネットと現実がまったく隔離していることも考えにくい)、「集団的自衛権」なる言葉はむしろ2014年夏に集中して用いられていた、話題に登っていたことが分かる。まったく知らなかった、選挙でも語られていなかった、世間一般の争点になっていなかったというのは、ちょっと苦しい説明ではある。

関連記事             

コメントする

            
Powered by Movable Type 4.27-ja
Garbagenews.com

この記事について

このページは、不破雷蔵が2015年9月27日 08:39に書いた記事です。

ひとつ前の記事は「緊急地震速報的な機能がツイートにも。ただしその効用は...」です。

次の記事は「基本プレーは無料だけど遊んでいるうちに課金したくなる仕組みは...」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

* * * * * * * * * * * * * *


2021年6月

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30