5年累計で14.7兆円が無駄遣いされた現実

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原発停止に伴う火力燃料費の増加が、2011年度から15年度までの5年間の累計で14.7兆円に達するとの試算を、このほど経済産業省がまとめた。人口数で割って単純計算すると、国民1人当たり11万円超の負担増加となる。燃料費の増加を受け大手電力は相次ぎ値上げに踏み切っている。原発再稼働が広がらなければ電気代を通じ家計への負担が増え続けることになる。

震災後は毎年夏・冬に向けて開催される各種電力周りの委員会で提示される資料からのもの。その委員会での報告を受けて閣議決定された内容を元にした本家サイトの記事では、いつもグラフ化している例のアレ。原発を停止する代わりに電力補てんのために用いられた火力などの燃料コストを積み増ししたもの。むろん原発稼働時の燃料費は差っ引いている。単純計算だけど、これだけ燃料コストが余計にかかる、つまり国内の資産が国内で再活用されることなく、海外に流れていく計算となる。

まぁ、無駄遣いと言われても否定はできない。

よくネタ話的に「もしも●×が100人の村だったら」的なものとして「もしこの予算が他の事に使えたら」って話が創られることがある。この14.7兆円が浪費されなかったらどんなことに使うことができただろう。もっともこの金額はそのまま国家予算から減じられたのではなく、直接は電力会社などの出費として計上され、それは各会社の資産の切り崩しや電気料金の値上げで補てんされている。つまりはインフラの不安定化や国民全体の視力低下、景気の足をひっぱる形となっているわけだ。単純に14.7兆円としての一次的金額だけでなく、それが別の方面に使われていたら、どれだけの累乗効果が得られたかを考えると、20兆円、30兆円の損失とも考えて良いかもしれない。

例のオリンピックの競技場にしても、仮に3000億円の予算設定だとしたら、約50個はつくれた計算になる。そう考えれば、色々ともやもやする人も多いはずだ。


ちなみに冬季の電力需給そのものは、過去のパターンからすれば、今週末までには閣議決定がなされるはず。その時には本家サイトで解説記事を掲載する事にしよう。

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このページは、不破雷蔵が2015年10月27日 06:33に書いた記事です。

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