ツイッターの特性を活かした売り込みの仕方、試行錯誤となるほど感と

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ツイッターの特性を活かして単行本などのプロモーションをどのように行うか、その方法論の一つとして興味深い事例。紙媒体は初速がすべての時代なので、創り手側がすぐに購入してほしいとの嘆願をするのは良く見かけるけど、それは創り手側の事情であり、買い手側の事情では無いので、そっぽを向かれたらオシマイ。創り手の声掛けは買い手の行動動機には成るけれど、それは副次的要因でしかない。もっとダイレクトに、直接買い手の心を、購入意欲を動かすものは...。

ということで、氏が考えたのは、購入したと表明した人に、個別のリアクションをすること。単にお礼だと機械的なもののテンプレート放り投げ的なものとなってしまうので、大喜利的なやり方をして、「セールス上の数としての一読者」ではなく「ひとりひとり一個人としての一読者」的な反応をしてもらったとの印象を受け手に与える事ができる。


氏が明記している通り、これはサイン会、あるいは握手会的なものに近い。さらに氏は指摘していないけれど、そのサイン会的行動がそのままコンテンツにもなり、不特定多数の人に周知され、プロモーション素材としても振る舞うことになる。販売当初のサイン会でもらったサインがネット上に掲載され「いいなぁ、欲しいなあ」と思っても、それを自分自身もしてもらうことは不可能。なにしろサイン会は終わっている。でも今件の手法なら、「いいなぁ」と思ったら自分も冊子を購入し、同じサイン的なものとなるリアクションを受けることができる。フルタイムサイン会、みたいな感じだ。これは面白い。

もちろん指摘の通り、ネタ的、大喜利ツイートに限った話では無く、単なるお礼でも良い(当方も以前、新規フォローしてくれた人にお礼のツイートをしていたけれど、スパム判定を受けるリスクが生じたので止めてしまった(^^;;))。


実のところ今件が広まったことで似たような手法を手掛ける創り手も出てきているし、すでに似たようなアクションをしている人もちらほら見受けられる(林家先生のはキャラクタへの質問にイメージカットで答え、世界観を補完して作品の魅力を高める施策)。文面と比べて絵で応える場合にはリソースの配分などもあるので色々とハードルが高いのだろうけど、その分コンテンツとしての価値は高まるし、何より「自分に向けられたものであるとの満足感」を当事者は得られるのと共に、周囲の人にも「好きな作家の新たなコンテンツを目にすることができる」というメリットがある。書店限定の特典だと、その書店に足を運ばないと入手できないし、そこで調達できなければその作品のファンであっても、二度と手に入る・お目にかかることは出来ない場合が多いし、ね(だからこそ店舗に足を運びたくなるのだけど)。

ブログともFacebookとも、そしてLINEとも異なるツイッターならではの特性を活かした、特に絵を描く人のプロモーション的な活動、単行本の初速販売を挙げる方法。費用対効果......というかリソース面でのコスパの勘案は難しいけれど、まだまだ色々と仕組みを考えることはできそうな気がする。

ホント、絵を描ける人はそれだけで大きな武器を持っているのと同じなのだから、ボンガボンガ使いこなさないと損よ、マジで。パッと見、印象的なつかみが大きな要因となる昨今では、ビジュアルってのはマジで重要なんだから。

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このページは、不破雷蔵が2015年10月 8日 08:00に書いた記事です。

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