人柄、卒業文集、出身校へのインタビュー...報道の金太郎あめ的な切り口

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先日のノーベル賞受賞周りでの報道に係わる感想で目立ったもの。検索し直してみるともちろんこんな話ばかりでなく、業績や研究内容そのものについても多分に語られてはいたのだけど、それにも負けないレベルの量で、しかも他の事案でも類似の切り口で行われるものだから、目立ってしまうのも仕方がない。

【御嶽山報道、「遺族の人となりの紹介」って必要なの?】でも触れているけれど、「不特定多数の心の中に対象事案を深く刻ませるのには、該当者の人となりを伝えねばならない」との大義名分と、実のところは「興味関心を引かせて自己利益を底上げするのには、それが一番簡単だから」、さらには報道とワイドショー的手法の一体化などが、このテンプレ的な結果の原因ともいえる。先日の図書貸し出し資料の公開も、派生的事案といえる。

「読者が、視聴者が求めているから仕方がない」とする話もあるけれどね。それらの情報だけを求めているわけでは無く、受け手側が求める多種多様な需要の一つにしか過ぎず、単にそれが簡単でコストパフォーマンスが高いからに過ぎない。そしてそこには報道の実態は無い。


これらのカードは多分にジョーク......というよりはアイロニー的な部分が強いのだけれど、見方を変えればそれだけ情報に係わる価値観が変化を遂げているとの証でもある。いや、本来はこれらのカードに書かれている内容は、倫理や良心と付きあわせれば、公開するはずのない内容のものばかりであるはずなのだけど。そうではない現状があるからこそのネタ話であり、実はそれこそが問題なのだろうな。

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このページは、不破雷蔵が2015年10月13日 07:22に書いた記事です。

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