トイレットペーパーにがん検診啓蒙まんがという発想

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知県は15日、がん検診を呼びかけるマンガを印刷したトイレットペーパーを作り、県立図書館や量販店のトイレに設置した。

県は昨年度、10月を「がんと向き合う月間」と定めて啓発活動を実施。その一環で、「じっくり見てもらう機会が多い」として、トイレットペーパーを利用することにした。


【確実に増加する検診率、だがまだ4割に満たず...がん検診の動向をグラフ化してみる(2014年)(最新)】にもある通り、高齢化と医療技術の進展の中でがん関連は他と比べて相対的に進歩が遅れていることもあり、結果としてがんの発症確認やがんを死因とした死亡者は増加を示している。にも関わらず、がん検診の受診率はさほど高くない。面倒くさい、お金がかかる、時間が無い、なんだかコワイ。理由はさまざま。

ただこの類の検診で誤解されがちなのは、もし検診で見つかっても「検診したから発症した」ってことは無く、「検診したから発症しているのが分かった」ということ。検診してもしなくても、発症していれば発症しているし、そうでなければそうでない。当たり前の話だけど、深層心理部分で「検診すると発症しちゃうかも」ってのが、検診を避ける一因になっている。まぁ、子供が歯医者に行くのをいやがるのと同じだね。放っておいても悪化するばかりなのに。

で、今件ではとにかくがん検診が存在する、検診は受けた方が良いという思い起こしのきっかけとなるよう、必ず何度となく繰り返し目に留めることになる、トイレットペーパーに啓蒙マンガをプリントしようというもの。図柄自身はすでに県のプレスリリースで公開されている通りで、いかにもこれ系の啓蒙マンガ。でも言うべきことは最低限しっかりと述べている。費用とか、検診問い合わせとかは、気になってから改めて調べてもらえればよい。まずは気にする、気にかけてもらうことが大切。

どれだけの効果が出るのか数字的な測定は難しいだろうけど、少なくともマイナスの効果は考えにくい。他の都道府県でも積極的に推進してほしいものだな。

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このページは、不破雷蔵が2015年10月17日 07:31に書いた記事です。

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