三色パンは戦前から存在した、そして「パンの明治百年史」の無料公開を発見

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小さなサイズのチョコパン、クリームパン、そしてあんぱんだったりジャムパンだったりするけど、ともかく3種類のクリーム系の素材が入った菓子パンを合体させて米俵の積み重ねを真正面から見たような形にした、三色パン。それぞれは容易にちぎれて一つ一つを別途食べられるような仕様になっているのだけど、中身がなんであるかは食べてみるまで分からない。そこがまたスリリングで楽しかったりする。いわゆる「ちぎりパン」の発想面での元祖的な存在、だったのかも、的な。

で、その三色パンが戦前からあったという指摘。ああ、ここではあんぱん・クリームパン・ジャムパンの組合せで、チョコパンではなかったのか。当方もハイカラぶりに、てっきり戦後に入ってからのものだったというイメージがあったので少々驚き。

せっかくなので調べてみたら......


すでに昭和11年の時代には商品ラインアップに顔を出していた。「食に歴史あり: 洋食・和食事始め」からのもので、その書籍も「パンの明治百年史」からの引用。「生パン部」とかいう表現は逆に新鮮だな。ココア入り甘色とかいいねえ。むしろ一個四銭の「マルセスキー」なるパンが気になる。検索しても全然出てこない。クロワッサンみたいな感じなんだけど。

「パンの明治百年史」そのものは1970年の刊行ですでに半世紀近く前の本。アマゾンに在庫はないわけじゃないんだけど......。


さらに探りを入れていくと、公式でこの「パンの明治百年史」が全部公開されていたことが判明。しかも無料。テキストベースではなく、書籍そのものを取り込みした上でのPDFデータによる公開なので、本当の意味での読み物になっているけれど、これは非常にありがたい。ボリュームがやたらとあるので時間をたっぷりとった上で一気に読み進めたい感じ。

ざっと見た所ではかなり資料性の高い文献で、今までパンに関する色々ともやもやしていた部分が、随分とすっきりしそうな予感がする。いいねぇ、こういうの。


似たような本はデータベースの上を色々と探していた時に、こんな感じの本も確認できた。精査対象期間はこちらの方が長く、4倍の400年。でもさすがにアーカイブはないし、入手は不可能。国会図書館などに足を運べば調べる事は可能だけど......まぁ、覚え書き程度に。

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このページは、不破雷蔵が2015年10月24日 07:02に書いた記事です。

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