つらくても苦しくても重労働でも、先に「お宝」があるから頑張れる

| コメント(0)


これは以前未成年が自ら命を絶つ傾向周りで言及したかもしれないけれど、人が絶望感を抱いたりやる気を無くしてしまうのは、大よそ現状がつらく苦しいからではなく、将来に見通しが立たないからに他ならない。例え今が大変でも、その苦労が実って何らかの相応な見返り、高みが望めるのなら「今はつらくてもこれできっと」と励みになり、頑張れる。題名の例えならばお宝がゲットできる希望があるからこそ、冒険家は危険を冒してまで探索をしていくのであって、何のお宝も発見も無いけれど、危険な荒波を航海したり、未開のジャングルを歩き回るはずもない。

でもそれが無く、将来もずっと変わらない、良い目は見れない、むしろ悪化してしまいかねないとなれば、モチベーションは下がり、絶望感にさいなまれ、やる気は無くなる。ブラック云々ってのも結局はそれが大きな要因なのだろうし、社会福祉や若年層に係わる問題の多くは、いきつくところその観点が大よそ軸にある。

以前大きな問題となった「脱成長」は、典型的な「将来的な明るい見通しの無い状況での負荷要請」の事例。若年層への負担は増える、将来への種はつみとられる。自らの負荷は増えて、自分達がサポートされるような状況になっても、収穫すべき果実は種の時点で先人に食い荒らされてしまっている。これではやる気も出ないし、自堕落にもなる。そして食いつぶしている人たちが構築する仕組みへの反発も強くなる。理不尽さを覚えるのも当然というもの。

滅私奉公を望むなら、その見返りを明確化した上で約束しなきゃならない。かつては終身雇用や年功序列などがその対価的なものとして存在したけれど、昨今ではそれも望みにくい。ならば企業の場合は、相応の代替となる報酬を用意しなければ、国の施策としては確証性の高い施策を導き出さなければ、若年層は首を縦に振らないと思うのだけどな。

関連記事             

コメントする

            
Powered by Movable Type 4.27-ja
Garbagenews.com

この記事について

このページは、不破雷蔵が2015年10月25日 06:55に書いた記事です。

ひとつ前の記事は「「書店はネット通販には勝てない、瞬間物質転送器でもあれば話は別だが」との話で思い浮かんだこと」です。

次の記事は「侍業の資格は包丁のようなもの、正しく使われれば多くの人に幸をもたらす。けど......」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

* * * * * * * * * * * * * *


2021年6月

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30