亡くなった猫を、庭の片隅に埋めたが、我が家の庭は山の中にあるので狸とかに掘られないようにと、防護に石を幾つか置いた。そこで、ふと思った。墓石というものの起源は、モニュメンタルとかいうことだけでなく、こういう実用もあったのでないかと。 pic.twitter.com/h8TQZcTiPz
— 布施英利 (@fusehideto) 2015, 10月 25
@fusehideto ユダヤ人が流浪の民やった頃、墓を野生の動物に荒らされない様に石を積んで守った
今でもイスラエルの墓地では、墓石の上に弔問者が石を積む習慣がありますね
— ikadanna (@ikadanna) 2015, 10月 26
昨今ではさまざまな問題もあり、自分のペットを土葬にするのも難しいような状況ではあるのだけど、自分が飼っていた動物が亡くなったり、近所で行き倒れていた、あるいは命を落とした小動物を見つけた際に、土葬した経験を有する人も多いはず。で、その土葬の際に木片や板などで名前などを記す他に、石を積み上げることも多々ある。それってこれまで目印的なもの、そこに今も居ることを示すためのものだと考えていたのだけど、今指摘でああ、なるほど、その考えもあったのかと認識させられた。
場合によっては亡骸を箱などに収める場合もあるけど、それもまた、動物などに掘り起こされないようにする意味もあるのだろうなと考えると、色々と埋葬の歴史を考えてしまう。本来は命を落とした対象への敬愛、想いの継続の目印としての墓石の意味はあまりなく、単純に実用性として、野生動物からの保護の意味での石の積み重ねなり、容器へ収めたりしていたのかな、と。さらには単に、野生動物がそれを目当てに近づかないようにする、荒らされると掃除が大変だから位の認識でしかなかったのかもしれない。
それが繰り返され、次第に複数か所で遺骸の防御のための置き石がまとまった形で置かれるようになって、初めてそこに居るもの、かつて居たものの形跡に想いを寄せるようになった......と考えると興味深い。時間軸、過去と現在とをしっかりと認識できるようになったことをも意味するからね。まぁこの辺りは民俗学、社会文化学などと合わせて考察する必要があるので、専門分野の担当の人にお任せとなるのだけどね。
単なる形式的なものとして引き継がれている慣習が、実用面があるからこそのものだったと考えると、色々と感慨深いものがあるのには違いない。
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