↑ 販売ルート別推定出版物販売額(駅売店、億円)
↑ 販売ルート別推定出版物販売額(前年比)
【出版物の売り場毎の販売額推移をグラフ化してみる】を皮切りに「出版物販売額の実態」のデータを基に出版業界動向の精査を行う一連の記事の中で、本家の記事としてまとめるまでには至らないけれど、ちょいとばかり気になったお話を。まぁ、実質グラフを挙げてナルホドね、でオシマイといっちゃあそれまでなんだけど、駅販売店経由の売上減退状況が酷過ぎる。あのコンビニ経由ですら軽くいなされるほどのレベル。2014年度は前年度比で28.6%ものマイナス。1年間で約3割減。どうしたもんだか。
もちろん理由は複数挙げられる。数年前からのベテラン人材の首切りに始まる、決定的なリソース配分の失敗とそれに伴う回転率の低下。電車利用者数は増えているけれど、その電車内での雑誌購入予備軍=電車の暇つぶしアイテムを求める人の多くがスマホにシフトしてしまった。そして雑誌そのもののコストパフォーマンスの低下。複数要因が手と手を取り合ってやってきた感。
けれども本文で言及している通り、最大の理由は駅売店のコンビニ化。カウント対象は鉄道弘済会だけでなく、その他駅売店を経由して販売された出版物の推定販売額とある。......ということは、【セブン-イレブン、JR西日本と提携・駅売店500店舗をコンビニ転換へ】などでも挙げている駅構内のコンビニは、駅売店では無くてコンビニとしてカウントされることになる。ならば駅売店が次々にコンビニに置換されている昨今では、この下げ幅も仕方がないカナ......という感はある。
ただ、一般のコンビニよりも駅構内のコンビニの方が、出版物の購入可能性は高いはず。実際、NEWDAYSは普通のコンビニと比べると、全売り上げに対する出版物の販売額比率は高い値が出ている。で、駅のコンビニの数が増えているにも関わらず、コンビニルートの印刷物販売額は、やっぱりガッツリと減っている。印刷物の低迷はバリヤバレベルってことなんだろうなあ。マジで。
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