2017年までにEUに難民300万人流入、成長押し上げ見込む=欧州委 https://t.co/dJa88KuZMm @Reuters_co_jpさんから
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 11月 6
受け入れた難民が、受け入れ国の国民と同じレベルの技能や職能を持っているとすると、EUの域内総生産(GDP)を16年に0.21%、17年は0.26%押し上げるという。
難民が低い水準の技能や職能しか持たない場合は、16年で0.14%、17年で0.18%の押し上げにとどまる。
シリアをはじめとした中東地域の混沌化で生じた多数の移民・難民が一斉にヨーロッパ、特に旧西側諸国に押し寄せている件。あまり指摘されていないけれど、結局これも、いわゆる「紫陽花革命」の結果なんだろうなあ、という話を念頭に置いた上で。
この類の話ってのは、出した側が欧州委員会であることから、初めに結果ありき的な部分が結構ある。仮にネガティブな予想が出ようものなら、状況は一気に悪化することは誰の目にも明らかだからだ。元記事ではあっさりとしか書かれていないけれど、それのみでも前提があまりにも楽観的すぎる。
Commissioner Moscovici presents the 2015 Autumn Economic Forecast https://t.co/uGRJaO0PSz pic.twitter.com/JuFnvPQsh2
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 11月 6
こちらが欧州委員会の一次資料......ではあるんだけど、どうも斜め読みした限りでは明確な根拠の上での数字とはいいがたく、多分に希望的観測、楽観論の山積みで想定された値としか読めないんだよね。あるいは使いやすい数字のみを用いており、状況の急激な変化に伴い発生しうるさまざまな社会問題への配慮がなされていない。もちろん欧州諸国が元々移民には比較的寛容であるとの前提を差し引いても。昨今の債務危機で、その辺りを許容する体力と精神的余裕は、随分と失われている。しかも今回は短時間に大量に過ぎる。少しずつ嫌いなピーマンを食べるよう努力してきた子供に、バケツ一杯のピーマンを5分以内に全部食え、と急かすようなもの。
まぁ、予測、推測の類はどのようにやっても自由ではあるのだけど。その根拠があまりにも的外れだったりすると、後々全体としての信頼性を損ないかねないんだけどなあ......IMFの緊縮財政周りの話が良い例だけど。
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