原油価格が40ドル台の攻防を繰り広げている件について

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原油市場でアジアの指標となる中東産ドバイ原油のスポット価格は17日午前、続落し、2008年12月以来、一時7年ぶりに1バレル40ドルを割った。取引の中心となっている16年1月渡しは1バレル39.50ドル前後。前日と比べて0.70ドル安い。

本家サイトでは【原油先物(WTI)価格の推移をグラフ化してみる(2015年)(最新)】で月一ベースにて更新することでその挙動を追いかけている原油価格。標準的な価格はWTIなんだけど、ドバイ原油もそれに近しい立場のものがあり、それが先日40ドル割れを示したってことでちょっとしたニュースとなっていた。「原油価格動向の関連ニュース一覧」を見ても、最近ではニュースそのもののボリュームが増えている。

原油価格は他の商品の価格同様、基本は需給で決まるのだけど、その供給する側の思惑とか政治的要因とか多種多様な要素で変動してくる。数年前、100ドルをゆうに超え、200ドルも間近かといわれていたのが、別次元のような話であることに違いは無い。昨今では50ドル、そして40ドルがキリの良い値ってことで、取引の上でも多分に意識されているようで(日経平均株価の2万円と同じようなもの)、40ドルを巡る攻防戦が繰り広げられている感じ。

原油安の背景には中国をはじめとする世界経済の減速や、北米産シェールオイルの生産増大に伴う供給過剰感がある。3社は設備投資の抑制や採算性が低い油田・ガス田の売却といったコスト低減策で逆境を乗り切りたい意向だが、原油相場の大幅上昇は当分見込めそうにない。


イラン産原油の輸出拡大が予想されるほか、石油輸出国機構(OPEC)の減産決定が12月の総会でも見送られるとの想定から供給過剰感が依然強く。


原油価格の下落や食品市場価格の動向を見るに、多分に中国の景気減退が影響してるんじゃないかな、という気はするけれど、まぁそれはさておくとして。単価が下がる→売り上げが落ちる→量を打ってカバーしようとする→供給過剰になる→さらに単価が下がる、的な悪循環状況にある、と思いっきりざっくばらんに解説できる。消費量そのものはそれほど増えるわけではないからねえ。体積を取るものでなければ、備蓄するチャンスではあるんだけど(貯金みたいに数量化する云々って話になると債権やら先物やらの話が出て来るけど、ここでは触れない)。


WTIも色々と思惑が絡んで、激しいもみあいをしているようだ。明日の20日分で取得できる最新データでは、どのような状況となっているのだろう。

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このページは、不破雷蔵が2015年11月19日 07:06に書いた記事です。

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