オリジナリティは経験や知識の集合を再構築させて創られる

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当方はもちろん実際にそれ系の患者となった経験が無いので、実体験から語ることはできないのだけど、確かにこれは納得がいく話。元々の知識が無ければ、それに対する妄想も出てこない(よほどの想像・創造力がある人なら話は別だけど)ので、それ系の患者が吐き出す幻覚は似たり寄ったりなものとなる。ああ、「>RT」の部分は、昔の患者の幻想は体中から、ある汚物系の虫が沸いてくるというものだったけれど、その虫そのものの存在が知られなくなった現在では、代わりに綿のようなものが妄想対象となっているという話。元々無い知識からは妄想も生まれないということ。これって要は、今から未来を想像する際に、基本的に現在の延長上のものを考えるのが一番しっくりくるってのと同じ。

だから、自分自身の個性や独自性を創り出すのには、その材料となる知識や経験があればあるに越したことはないし、さらにその知識や経験を上手く集約させて組合せ、自分のものとして再構築する技術が必要になる。レゴと同じと考えれば分かりやすいかな。大きな独自の造形を創るのには相応のパーツが必要となるし、特定の種類の組合せでそれっぽい形ができるとのノウハウを身に付けておく必要がある。


影響を受け過ぎて流用パーツが多すぎ、自分のオリジナリティが食われたら悲劇でしかないけれど、相応に利用すれば自分らしさを演出できる。むしろ自分らしさをどのようにしたいのか、その方向性を見出すため、取得パーツの取り方を自分で偏らせる方法もある。

「表現者はシルクロード時代の商人になるべし」ってのは何も漫画家に限った話では無く。ルーターやらハブとも表現できるけれど、他愛もないものでも場所を、見せ方を変えれば価値の高いものとなる。要は方法論の問題ってことなんだろうな。

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このページは、不破雷蔵が2015年11月 2日 07:42に書いた記事です。

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