同じハンバーガーにおけるプロモの違いに見たマクドとバーガーキングの勢い

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ハンバーガーチェーン店の中堅どころ、バーガーキングの新商品「BIG KING」。展開開始からちょいとばかり変わったプロモーションで話題を集めていた。上のプロモーション映像から見れば分かる通り、どう見てもハンバーガーチェーン店最大手のマクドナルドの主力商品の一つ、ビッグマックを対抗馬と認定している。もう間違い探しレベルのあからさまな比較映像。プロモーション自身もビッグと名のつくものを持参すれば値引きしてくれるとか、サイトには明らかにビッグマックを買ってビッグキングも買い、比較しながら食べよう的な感じ。

......あれ、これだと結局、マクドナルドのビッグマックの販促にもなるんじゃないかと思っていたら、実はちょいと違った方向に。ビッグマックを想定したように見える今キャンペーン、プロモーションのページだと「あっちのBIG」のレシートとあるけれど、プレスリリースを見ると

さらに、11月6日(金)~11月29日(日)の期間中、「ビッグ○○○」と明記されたレシートまたは「ビッグ○○○」と名のつく実物をBK店舗にお持ちいただくと、『BIG KING.4.0』がお得な価格で食べられる、「BIG 割(ビッグわり)」キャンペーンを実施いたします

とあり、実物持参でもアリということになっている。


半ば以上大喜利大会的なものになってきた感はあるのだけど、ヤラセ的なものではなく、自発的にネタを提供する辺りが微笑ましい。挙げてはいないけれどお下劣な話を出して値引きを断られたり、ビッグであると認定するのには随分とマニアな知識が必要になる対象にさらりとOKを出したりなど、多分に店員側のスキルが求められる事案にも応答できているなど、色々と感心させられる。

そしてこれらの話がソーシャルメディア経由で語られて、行った側の自己顕示欲も充足させてくれる意味を考えると、プロモーションとしては大成功だというのが当方の判断。少なくとも今件の話で、バーガーキングの存在を認識した人はかなりいるだろうし、商品名「BIG KING」も多分に知られたハズ。


指摘の通り、ソーシャルメディア上のネット口コミを活用したいとの思惑に違いはないのだけど、参加する側の楽しさ、想像力の使わせ方などの点で、やはり今のマクドナルドって迷走しているなあ、という感じがする。戦略全体......いや、プロモーションの部局で何か思いっきり軸がずれている。前世紀的なノリなんだよね。表に出てくることはないのだけど、やはりアレなものがかじ取りをしちゃってるんだろうな。それこそ前社長の時代から。

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このページは、不破雷蔵が2015年11月 8日 07:22に書いた記事です。

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