雑誌印刷実績変化率(週刊少年サンデー/週刊少年マガジン)(部) 少年・男性向けコミック誌部数動向(2015年7月-9月) https://t.co/thyJeTrfta より pic.twitter.com/qg50bCneMM
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 11月 9
続いて本家サイトにて掲載した【「妖怪ウォッチ」は余韻すら消え去り、前年同期比では1誌以外すべてマイナス...少年・男性向けコミック誌部数動向(2015年7月-9月)】の余韻的な話。今四半期から巻末のまとめ的文章のところで、「今件は印刷証明の部数であり、要は紙媒体としての出版部数。雑誌には電子雑誌も展開をはじめたところが結構出てきたので、そちらにシフトした読者は当然紙雑誌は買わなくなる可能性が高くなるので、印刷証明部数の減少は加速化する可能性がある。でもそれは、雑誌に掲載されているコンテンツそのものの需要低下を意味しない」云々的な話を加えることにした。
印刷証明部数では当然ながら、そして残念ながら電子雑誌の動向までは盛り込まれていない。そのため、例えばメジャーなコミック雑誌ならばジャンプやらマガジンやらは、電子雑誌版にシフトした読者動向までは把握できない。非常にレアなケースだけど日経新聞の半年期のように、紙媒体読者の減少分以上に、電子書籍版の読者増加が起きたみたいな可能性もゼロじゃない。
で、上記に挙げたグラフだけど、マガジンはすでに電子雑誌に対応、ところがサンデーは確認した限りではコミックはともかく雑誌そのものはまだ電子雑誌化されていない。つまり電子雑誌への読者シフトによる「コンテンツ需要の減少と紙媒体需要の減少の差異」に関する心配はしなくてよい......にも関わらず、危機的な減少ぶりにある。困ったもんだ。それだけ、危機的な状況はマガジンと比べてもハイレベルな次第。
今後電子雑誌版に読者がシフトしたせいで紙媒体としての雑誌が売れなくなるっていう状況はさらに加速するはず。需要が無くなることはありえないけど、雑誌販売としての採算がとれないと判断されれば、その雑誌は休刊になる可能性は上がる。印刷証明部数の動向は「雑誌の需要動向」ではなく「紙媒体としての雑誌の需要動向」の色合いが強くなってくるんだろうなあ......という感想。
電子雑誌の販売動向などは企業秘密の類で、公開したり集約する機会がないからねえ。これ、多分そう遠くないうちに問題になると思うよ。
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