亀の通り道にレールがあってカメがポイントに挟まれてしまう、よろしいならばU字溝で助けよう

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JR西日本では、毎年夏になるとポイント(分岐器)にカメが挟まり、列車に遅れが生じることが問題になっていました。JR西日本が須磨海浜水族園に相談し、須磨海浜水族園ではさまざまな実験と思考を繰り返し、ポイントにカメが挟まらないようにする技術を確立しました。その結果、これまで最も事象が多発していた和歌山線の五位堂駅付近では、今年、まったく事象は発生しませんでした。


須磨海浜水族園は、ポイントにたどり着く前に、U字溝を埋めて、カメをそこに落下させて安全に確保する方法を提案しました。実際に今年4月にカメ救出装置を設置したところ、4月から8月の間に10匹のカメが助けられたため、おそらく10回の事象が避けられたと考えられます。


活動期に踏み切りを渡ろうとするカメ。時々線路のすき間に挟まってレールの横に落ちると、はい登ることができずに、あとはレールに沿って走るしかなくなる。するとそばのポイントにたどりついて、可動部分に挟まってしまい、ポイントが切り替わると......的な悲劇&ポイントトラブルが発生する。鉄道側もカメ側も不幸な話。

そこで踏切のそばにU字溝を埋めて、踏切からレール横にカメが落ちても、ポイントにたどり着く前にその溝に落ちるような仕組み「カメ救出装置」を制作。そのまま放置していると当然干からびることになるので、逐次鉄道関係者がチェックをして救出(どのみち保線は行うからそのついでなのだろう)。結果として今年の4月から8月までに10匹のカメが救出されたとの話。この装置が無ければこのうち何匹かがポイントにはさまれ......となったかもしれない。

ちょっとした工夫ではあるけれど、鉄道運用上の実害も防げリスクも軽減できる。もちろんカメの保護にも役立つ。先のユクリッド同様、良い話には違いない。

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このページは、不破雷蔵が2015年11月25日 07:10に書いた記事です。

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