そうか。「インフレになると手持ちの資産価値が減るからイヤだ」という方々には「インフレになればかつてのように、銀行の定額預金で年利10%とかの時代がまたやってくるかもしれませんよ」と言えばいいのか。「銀と金」でも定期で年利6.10%が普通、といった描写があったくらいですし。
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 12月 16
郵便貯金の長期推移と元加利息の寄与 https://t.co/VbVVFxUwZV 10年以上前のレポート。日銀の「経済金融統計月報」は後で調べなきゃいけないかな。それを見るとかつて定額10年利回りで10%超の時代も。 pic.twitter.com/8Bbpi30y0P
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 12月 16
デフレ万歳インフレは腹を切るべし、的な発想は、第一次大戦後のドイツとか、ジンバブエなどでのハイパーインフレのような状況に恐怖感を覚えるところもあるのだろうけど、同時に手持ち資産を金銭的・額面上の資産として所有している人の目減り感への嫌悪が強いからとの話もある。世の中All or Nothingでは無いから、こればかりとは言えないけれど、その要素も小さくない。しかもその対象は多分に高齢層。
でもよく考えてみると、穏やかなインフレ状態にあった過去においては、同時に金利ももりもり上がっていた。自分自身の経験や記憶、そして調べた記録などもひっくり返すと、日本でも定額預金などで年利10%などの時代があった。複利でぶち込んでおけば、8年で2倍以上になる。下手なヘッジファンドよりも成績が良い(米国で金利が上がると投資資金が市場から逃げるってのは、原理としてはこれ。リスクありで市場で稼ぐより、低リスクの貯金をした方が期待値が高くなるってこと)。
で、ちょいと調べてみると、日本でも1970年から80年代にかけては定額定期で10%超の利回りってのが存在していた。通常の貯金(郵便局)でも3%はざら。ゆるやかなインフレ、経済成長がマッチングすれば、この位の利率は当然の話ということ。まぁ当然、他国からもボンガボンガと資金がくるわな。
「銀と金」の「最後の取引」から。定期で年利6.10%が「当たり前の金利」と言われていた時代。恐らくは1990年代前半、かしら。
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— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 12月 17
手元にあったコンビニ版の「銀と金」から。定期預金で年利6.10%が「当たり前の金利」と表現されている。いろいろ調べると連載当時は1990年代前半。大よそ上記のグラフと一致する。さりげない描写だけれど、色々な意味で興味深い。
日銀の「経済金融統計月報」が容易にネット上から取得できるようならってのも合わせ、一度何らかの形で金利動向をまとめておくと、後で色々と便利なのかもしれないなあ、と。あるいはe-stat辺りとか「日本の統計」で時系列的なデータが入手できるかな?
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