ある警察幹部の話「技術の進歩で捜査は3つの新しい武器を得た。それはDNA鑑定と防犯カメラとSNSだ。今この3つすべてから逃れて犯罪をおかすのは難しい」。なるほど。20年前の立教大生池袋駅殺害事件はカメラいっぱいの今なら検挙されていた。https://t.co/qF3gahSAmt
— 小川一 (@pinpinkiri) 2015, 12月 24
実のところDNA鑑定は昔と比べて随分と精度が上がったとはいえまだまだ確実に100%個人を特定できるまでには至らず、防犯カメラは設置していない場所では当然何の役にも立たず、SNSは使う側も巧みになってしまっている可能性があるし分析するサイドのリソースやセンス不足は否めない。とはいえ、それらが無かった以前と比べれば、確実に「武器」たる存在となっていることに違いは無い。過去において使えなかった、想定もできなかった手段を用いて、犯人の絞り込みをしたり、偽証をくつがえす材料を得られるのは、犯罪抑止の観点では非常に有益に違いない。
その場合の「SNS」は、「不特定多数の目撃者が、センサーとなって画像(映像)情報を同時多発的に発信拡散する」っていう、スマホにデジカメが搭載されたことの意義をも内包してる感じ。固定的な防犯カメラと違って、目撃者は動くし。目撃情報が画像で出てくるのは大きそう。
— 加藤AZUKI【恐怖箱 学校怪談】 (@azukiglg) 2015, 12月 24
あと、SNSは大昔の「近所の人々」とかへの聞き込みとか(人の移動が激しくなかった時代は効果が大きかったが、移動が頻繁になって近所付き合いが希薄になってからは効果が低下したらしい)を、オンライン上で疑似的に復活させた、という側面もあるのかもしんない。
— 加藤AZUKI【恐怖箱 学校怪談】 (@azukiglg) 2015, 12月 24
「やらかしたこと」「以前の発言」「交友関係」の痕跡や糸が、オンライン上に残るわけだから。
— 加藤AZUKI【恐怖箱 学校怪談】 (@azukiglg) 2015, 12月 24
指摘の通り特にSNS(ソーシャルメディア)は、精査対象人物が利用していた場合、その人物の行動様式などの掘り込みで大いに役に立つ。昨今では都内の鉄道への放火の話とか、官邸へのドローン事案とか。近所への聞き込みによって得られる、普段からの行動を、SNS上で直接掘れるって考えは面白いよね。まぁ、半ば公開日記みたいなものだから、ねえ。
また、スマホ利用者が目撃者となるって発想も興味深い。画像に関しては自動的に一致している・類似するものを検索するまでには技術的にはまだ至らないから、公開して「見たことある?」的な感じで世の中に投げて、不特定多数の人の記憶のフックにかかるのを期待するってのが役立ちそうな感じ。
もっとも、ソーシャルメディアの精査にしても画像にしても、相応のノウハウの蓄積は必要であるし、経験とセンスのある人を一定以上集めてリソースを構築する必要がある。他の業務をしている人に「ついでに」的な感じで行わせる、まるでちょっと絵が描けるからってことで、通常業務に加えて会社の広報誌にイラストや漫画を描かせてしまうのと同じセンスでは困る。やはり選任の部局が必要なんだろうな。
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