都営線の新型車両と案内テレビと「荷棚は無いよ」の話

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先日取材に足を運んだ時に偶然乗り合わせた車両。何か既視感があると思ってよく確認したら、少し前にネット上で話題に登った「構造上問題があるのでは」との指摘があった、「棚は無いよ」的なラベル付きの手すりと案内テレビ。空いている車両まで移動し(元々昼過ぎで結構空いていたのが幸い)写真を撮り、自宅に戻ってから検証。

で、確かにテプラのようなシールで「ここに荷棚はありません ご注意ください」との但し書き。どうも最初からあったのではなく、後ほどつけられた感じ。一応手すり部分はオレンジ色のゴムでまかれていて注意がなされているけれど。

ツイート時には「設計時には気が付かなかったのか」としたけれど、逆に考えれば気が付かないはずがない。ではなぜかと考えると、気がつけない状況だったと見れば道理は通る。つまり、
当初は想定していなかった&後ほど取り付けた。

で、調べてみたところ......


元々12-600形電車の改良版として登場したのが、この案内テレビ付き版ってことらしい。原型版では何も無かったところに案内テレビをつけた、と。そしてテレビだけだと高さの面で混雑時に手をついて破損するリスクがあるってことで、荷棚を延長するような形で(デザイン上もそれっぽいし、強度の問題もあったんだろうな)手すりをつけたら、今度は荷棚があると勘違いする人が出てきた、と。

後手後手な感は否めないけれど、全車両を一から再設計するよりははるかにコスパは安く済む。こういう話、嫌いじゃない。むしろ人間くささ、現場の人達の想いがじわりと伝わってきて、好きだな。個人的には早いうちに英語表記もした方がいいなぁ、とは思うのだけどね。

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このページは、不破雷蔵が2015年12月 2日 06:37に書いた記事です。

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