「高額療養費制度」にまつわるデマの勢いがなかなか衰えない。放射能デマ、安全保障デマに続いて、今度は高齢者医療費デマか。反安倍や反米の毎度おなじみのメンツがデマの発信源のようだ。発信者が悪質なのは当然だが、こんな単純かつ明白なデマに簡単に騙されるようじゃ困るぞ...。
— 菊池雅志 (@MasashiKikuchi) 2015, 12月 9
高額療養費の見直しへの批判の何がデマなのかは、ググって調べて下さい。弱者切り捨てではなく、正しくは「高所得の高齢者への応分の負担」「世代間格差の緩和」「近い将来の団塊世代の高齢化による医療費増への対応」...そして「重症化せず健康に老いる高齢化社会への変革」といったところです。
— 菊池雅志 (@MasashiKikuchi) 2015, 12月 10
高額療養費制度や原発、沖縄の基地問題、慰安婦、安全保障と、「良く分からないけど政治家や大企業、軍人のやることは悪いに決まってるんだ!」とか思い込んで、正義感に駈られてワーワー騒いでる人が多いんじゃないだろうか。いくら何でもデマのレベルが低すぎて反論する気力すら失せる...。
— 菊池雅志 (@MasashiKikuchi) 2015, 12月 10
仮に見直されて70歳以上も70歳未満と同じ負担になっても、年収370万円以下の世帯は保険診療の自己負担は月5万7600円、生活保護世帯を含む住民税非課税世帯なら月3万5400円です。年収1160万円を超えても(1億円だろうと)月25万4180円が上限。基本的にはこう。
— 菊池雅志 (@MasashiKikuchi) 2015, 12月 10
もちろん、収入に応じて負担増になるのは事実だが、飽くまでも「現役並の収入がある世帯」(年収770万円等)に絞って増やしている。この程度で「お年寄りを殺すのか!」とはならん。むしろ「金持ち老人にまで過剰な優遇をして子供たちの未来を奪うのか!」となってるのが現状。
— 菊池雅志 (@MasashiKikuchi) 2015, 12月 10
数日来ソーシャルメディアやウェブ、ブログなどで話題に登っているネタの一つが、この「高額療養費制度が廃止されるのでは、政府はそれを計画している」的な話。この制度、要は条件を満たしていれば規定内の医療行為にかかるコストに関して、上限が設定され、それ以上は公金で返ってくるという公的保険的なもの。当方もかつて入院した時に、自分で色々と調べて申請し、お世話になったことがある。結構適用外のがあって驚いたけど。
で、それの廃止周りのデマ...というかガセ話については「また一部界隈の誤解、あるいはバッシングネタで火が付いた程度だから」と思っていたけれど、ちょっと大きくなってきた雰囲気なのと、それ絡みのまとめツイートが見つかったので、それと合わせて裏取りも含めて。
一部は単純な誤解、間違いでもあるようだけど、その一方で指摘の通り、いつもの火付け役による体制叩き的なもののネタとして使われた感。まぁ、病気+お金周りの話で、実際に関係する人には大きな問題だから、つい飛びついてしまうのは理解できるし、実体験も合わせ気持ちは共有できるのだけど、それをネタに使う筋合いの煽動にのってしまうのは、やっぱりアカンがな、と。
で、ここからは当方が掘った一次ソース。指摘されている通りで、全廃とかいう話じゃなく、仕切り分けを明確化して、高収入の人は制度で補完してもらう必要性は低いから、もっと負担してもらいましょうという感じ。株主優待制度で一律1株以上全員だったのが、1-9株と10-99株と100株以上に仕切り分けした、みたいな? しかも同様の施策はすでに直近では2015年1月から実施されているという実態。
2015/12/07 診療報酬本体微増へ 高額療養費見直し担保に - 産経ニュース https://t.co/Wedie7BHuY @Sankei_newsさんから
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 12月 10
「高額療養費制度に関しては、政府の経済財政諮問会議の専門調査会が4日に公表した歳出抑制に向けた工程表案で「関係審議会で具体的内容を検討し、28年末までに結論を得て、その結果に基づいて速やかに必要な措置を講ずる」と明記」
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 12月 10
経済・財政一体改革推進委員会に係る新浪会長記者会見(2015/12/04 経済財政諮問会議) https://t.co/46SpvQPH4s 中 「経済・財政再生アクション・プログラム(仮称)(原案)-"見える化"と"ワイズ・スペンディング"による改革推進」から」
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 12月 10
「「外来上限や高齢者の負担上限額の在り方など、高額療養費制度の見直しについて、世代間・世代内の負担の公平や負担能力に応じた負担等の観点から、関係審議会等において具体的内容
を検討し、2016年末までに結論」」 pic.twitter.com/35VslPzGib
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 12月 10
.@ewathechampion さんの「高額療養費制度の「見直し」=「廃止」?」をお気に入りにしました。 https://t.co/CRg7pTTW8F
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 12月 10
高額療養費制度が平成27年1月から変わります(協会けんぽ) https://t.co/b9UEBbdC57
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 12月 10
社会保障・税一体改革(厚労省) https://t.co/hf5ToZPqkZ 内「高額療養費制度の見直し」の通り、すでに2015年1月から一部で見直しが施行済み pic.twitter.com/c5thvir31R
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 12月 10
まぁ、間違って解釈した人は仕方がないし、デマを意図的に流している人は腹を切って以下略ではあるけれど。報道界隈でも内情を理解していない上で記事にしている雰囲気が強いんだよね。だから良くわからない、理解できない記事での情報発信となるし、読み手も内容を正しく理解できるはずもなく、誤解が生じてしまうじ、インチキネタのターゲットにされやすくなる。
収入ではなく資産も含めたほうがいいんじゃないかと思いますけどね>高齢者のお財布
「財産もない、稼ぎもない」人を助ける手段が必要なのは年齢関係ないからね。高齢者ばっかり優遇する必要はない。
— KGN (@KGN_works) 2015, 12月 10
高齢者が優遇されるべき理由に「これまでの貢献」を挙げる人いるけど、常に言ってるのが「これから貢献できる環境も用意せんと、何を言っとるか」なんだよね。
— KGN (@KGN_works) 2015, 12月 10
いますね、そういう方...(^^;; RT @konkazue 高齢者だけでなく50歳(前後)以上から資産と収入の両方を見るべきと私は思っています。その年代になると若いうちに大成功してセミリタイア、親の遺産を相続、などで資産は莫大だが低収入な方も結構いますので
— KGN (@KGN_works) 2015, 12月 10
あと忘れてはいかんのが『確定申告』。
外来医療費も、塵も積もればなんとやら。合計額によっては税金の計算が変わりますので、しっかり申告を。
領収書は整理しておこう。
— KGN (@KGN_works) 2015, 12月 10
最近はe-taxなるサイトもあり、自動計算してくれます。便利です。
— KGN (@KGN_works) 2015, 12月 10
また社会福祉全般に言える事だけど、収入で仕切り分けするのではなく、資産も含めるべきってのは賛意しかない。実際、就業を終えた人の大部分は収入に加えて資産も合わせて生活費に充てているわけだから。お金に関するあれこれってのは、ひとりひとり、そして行政機関側ももう少し現実に合わせた形で対応しなきゃいけないんだけどね、ホント。
少なくとも低収入=生活が大変、とは限らないって実態は、色々な面で精査するべき話ではないかな、と。
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