ステマは猛毒。一つ発覚すると、すべてがステマに見えてしまいます。食材偽装問題で1つの事案が表ざたになると、その店、企業の商品すべてで「同じようなことやってるんでしょ?」と疑われるのと同じです。
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2015, 12月 13
ステマ、いわゆるステルスマーケティング。広告などのプロモーションでありながら、それを公開せず、普通の感想のように見せるもの。やらせとか演出とか色々な表現はあるけれど、演技であるにも関わらず本当の反応のように見せて、実は演技でしたあ、的なドッキリが、騙された本人からすれば大よそ気分の良いものでは無い事を想像すれば分かる通り、あまりポジティブには使われていない。「これ、超美味しいよ、オススメだよ」と純粋な試食レポートのはずだったのが、実はその食品メーカーから依頼を受けて「美味しいと書いてね、原稿料出すからさ」的なものだったら、それが判明した時の「僕の気持ちを裏切ったな!」的な反発は限りなく大きいし、その他の評価も「もしかしたら鼻薬かがされてるのでは」と思ってしまう。
記事にはしなかったけれど先日、某ステーキショップでの試食レポート的なものが、肥満系のスタイルをうたうサイトでなされていて、ああこれは美味そうだ、面白そうだなと思っていたのだけど、先日その記事関連の指摘がいくつかあり、改めて調べたところ、そのサイトでは堂々とステマ的な記事の募集をしていた次第。
「美味そうだ」と思った記事そのものがステマか否かは判断し難いけれど、ステマ記事募集を見た瞬間に、嫌疑がかかってしまって気分的にはさーっとモチベーションが引いてしまった感は否めない。そしてそのサイトに掲載されていたすべての記事で「これ、実はステマでは?」との認識が連鎖反応的に作用し、脳内でラベリングされる。自らの肥満系的な執筆スタイルで食の探求をするという面白い方向性は一定以上の評価ができるのに、ステマ疑惑だけで、すべてが台無しになってしまう。まさに猛毒。
ちなみに、先日大きな問題として取り上げられた、週刊ダイヤモンド掲載のステルスマーケティングに係わる記事内容の問題(【週刊ダイヤモンドの特集記事「ステマ症候群」に目を通して「ああ、これは」的な】)は、ポータルサイトへの転送による悪用ブーストが商売として用いられた点が最大のポイント。今件はステマ施策の発覚によるサイトイメージ全体の失墜。同じステマ問題でも、大きな違いがある。その点は要注意、と。
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