クリスマスケーキと「売れ残り」と

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資料と称して昔の小説や漫画を買いそろえて精査する機会も少なくないだけに、社会文化、風俗的なものの微妙な変化、時代による違いをかいま見ることも多々ある。携帯電話の使われ方が、昔はレア的な存在だったのが、誰もがごく普通に使うようになり、そしてその中身も従来型からスマホへシフトしていくとか、ね。家の固定電話を使うシーンもあまり見られなくなった。

その中の一つ、クリスマス関連の言い回しとして、ちょいと頭に浮かんだ、引っかかったのが「売れ残りのクリスマスケーキ」。当方も先日、セブン-イレブンを探し回った時に、半ばたたき売りでケーキが売っていたけれど。

確かこの表現、女性の24~25歳と、クリスマスケーキのセールスタイミングである25日位までをかけて、それ以降になると需要が落ちる、売れ残る・行き遅れる的な現象を、揶揄的に表現したような感じだった。むしろ女性自身から自虐的に使われることの方が多かったかな。ケーキだったらクリスマスだろうとそれ以降だろうと、美味しければどうでもいいんだけどねえ。


で、この表現は最近はあまり使われていない。というよりほとんど耳にしなくなった。女性蔑視につながりかねないからってのが一因だろうけど、それよりも前提としている「女性の婚期の上限的なもの、あるいは平均が24歳ぐらい」って状況が、今では現状と辻褄が合わなくなっているのが実情。直近値では女性の平均初婚年齢が29歳強。クリスマスケーキの需要タイミングである25日からイメージされる25歳では、まだまだ4年以上も余裕がある。行き遅れだなんてとんでもない......ってことで、意味を成さなくなったのが大きな原因だろう。この表現が使われていたっのて、精々バブル時代ぐらいまでかな。

将来には似たような表現で、正月のお飾りとか年越しそば(31日までに用意しておかないといけない)が代用されることになるのかもしれないな、という感はあるけど。でもケーキのようなきらびやかさ、女性の華やかさのイメージはないので、そばは無理かな。お飾りは和風の美しさが想起されるからまだいいけれど。

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このページは、不破雷蔵が2015年12月26日 06:26に書いた記事です。

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