読みやすくするだけがフリガナの使い方では無い

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ツイート自身は今年の6月に行われ、話題に登ったのもそのころ。当時当方は目に留める機会が無く、今になってようやく知ることができた、そして感心させられたので覚え書きも兼ねて。

あるダムの貯水地周辺にある看板。発電のために水位が容易に変動することから、それを知らずにキャンプをしていたりすると、いつの間にか水位が上がって飲み込まれる的な状況になることもありうる。なので注意書きがされているのだけど......。漢字のふりがなが、その漢字の読み仮名ではなく、表す意味をかみ砕いたものとなっている。「変動」が「あがりさがり」、「危険」が「あぶない」。単に「へんどう」や「きけん」では意味が分からない人もいる、特に子供は理解しがたいだろうから、子供が読めるであろう平仮名には、意味の面でも分かるように平易な言い回しに差し替えている。

この手法、「義訓」と呼ばれるもののようで、「漢字に固定化した訓ではなく、文脈に合わせて個人的にその場限りの訓を当てること」とのこと。いわゆる当て字......からさらに発展した感じ。「本気」と書いて「マジ」、「閑話休題」を「それはさておき」と読ませるのと同じ。


指摘の通り、当方も定期購読している四コマ誌「ぱれっと」で連載中の「スターマイン」でも、この類のルビは結構よく見かける。口に出しているであろう言葉とその内面、心理的側面の違いとか、ダブルミーニング的な解釈のさせ方とか、演出のさせ方は多様だけれど、ほうほうなるほど、と思わせる見せ方には違いない。

表示上の制限とかリソースの問題もあるけれど、この類の工夫ってのは、大いに注目し、適切なものならば賛美したいものに違いは無い。

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この記事について

このページは、不破雷蔵が2015年12月27日 08:05に書いた記事です。

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