【追記あり】現代風パトロンシステムみたいな「Enty」という仕組み

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「パトロン」というと言葉のイメージで色々な意見を持つ人がいるけれど、要はクリエイティブな生業をしている人に対し、その実績や将来性を見込んで、金銭的な支援をする人、仕組み。人間ってのは霞を食べて生きていけるわけではないからね。で、その支援を手助けする仕組みとしてEntyなるものがあるとの話を、先日上記ツイートから知る。

自分の理解の限りでは、クラウドファンディングの有名どころ「キックスターター」の対人・中長期的なバージョンみたいなもの。キックスターターが特定のプロジェクト・アイテムに対する一過性のものに対し、Entyは個人に対する定額制のサポート。もちろんキックスターター同様、Entyでもサポートに対するリターン......というか報酬的なものを設定できる次第。

ウェブ上で広告を用いたり、投げ銭システムを使ったり、著書購入を促したり、講演会の参加をお願いしたり。それと似たような路線だけど、より確実にサポートができるようになる(ビジネスモデルとしては、中間マージンとして1割がEnty側の取り分となるようだ)。


「人類みなメディチ家」。なんだかよくわからないけど凄いインパクトだ...ではなく、結構的を射ている表現でかなり気に入っている。


一方こんな指摘もあり、これも大いに同意。キックスターターと異なり特定の成果を求めた上でのサポートでは無いけれど、重圧が大きなものとなるのも事実。雑誌社における「専属契約料」に近い感じだけど、何らかの成果を上げるべきだとの無言のプレッシャーはある。もちろん各種特典の整備運用は定期的に行う必要もある。

まぁ、試行錯誤は今後も続くのだろうし、この仕組みを上手に使いこなして飛躍する人が続出すれば、さらに良いものになっていくのだろう。

ざっと見た限りでは漫画やイラストなどのビジュアル系が大半だけど、技術系のもちらほらと見受けられる。個人的にはその方面の後押しがもっと積極的になされると面白いなあ、とは思っている。

......まぁ、アレだ。国がサポートするのなら、例えばこの仕組みを使って援助した場合、控除対象となるとかって感じで特例法を設定するってところかな。「ふるさと納税」と同じ枠組みで。これだけで随分と面白くなると思うよ。


※記事執筆後、同システムに関して法令上のリスクが考慮されるとの指摘がありました。意気込みは評価できることに違いありませんが、慎重な姿勢が求められる感はあります。
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このページは、不破雷蔵が2016年1月 8日 08:11に書いた記事です。

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