「成長を しないさせない許さない」的な高齢・知識人な方の言及と、仙人の悟りと

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先日も猿の造形をアイコンにしている方が自称クオリティーペーパーな新聞のインタビュー記事で「日本ダメダメ論」「成長など要らぬ」的な論説を御語りになられており、それが問題視されていた件。これに限らず、その類の人がネット界隈で弁舌をふるわれる機会が多くなってきたってのも一因だろうけど、類似事案を目にする機会が増えてきた。まぁ、先の選挙で著名立候補者が揃って「脱成長論」を掲げたのが大きな要因だろうけど。

で、そのような言及をしている方々の共通点というか雰囲気で似たような香りについて、色々と考えていたのだけど、どうも自らを「悟りを開いた仙人」的な感覚で自認しているなぁ、と仮定すると、すとんと腑に落ちた。ただ、それはあくまでも自認のレベルでしかなく、第三者から見ればそのように見える、自分教の教祖でしかない。「意識だけが高い」のと方向性は同じ。

俗っぽい話として「自分より成長するように見える若年層は許せない」的なやっかみ、「成長に使うリソースがあるぐらいなら俺達の生活をより豊かにするために回せ」のような種籾奪取的意図もあるのだろうけど、昔からこのような類の人物はいたのだろう。昔話でもその類の人は結構登場する。封建国家の悪党的な領主もそんな感じかな。

ただ、高齢化に伴いその類の意見を述べる人が人口構成比で増えてきたので、社会に影響を与えるほど、意見が大きくなってしまった感はある。悪徳代官が近所にまでわんさか出てきて、不特定多数にその言葉を伝えるメディアにも多数登場するようになった。まさに地獄。ある意味、社会構造の変化に伴い生じている「ひずみ」なのだろう。高齢者による交通事故問題、人口構成比で高齢者数が増えてきたので、当然その中におけるリスキーな運転手の「人数」は増える。そして交通事故は増えていく......的な話と構図は同じ。


これは指摘されて成程気が付いたのだけど。あの類の話って多分に、語り手側本人の成長の終了を、日本全体、世の中全体に当てはめているところがあるんだよね。世界がそれだけ狭いってことなんだろうけど。

ただ、生物学的にまで掘り下げると、成長を否定するのは、生命体としての本能を放棄したのと同じ。そのような立場にたどり着くことを、ある意味「悟り」と評価するのかもしれないけれど、それならば過去の悟りを開いた偉人同様の、つつましやかなポジションにシフトしてほしい感はある。

まぁ、ともあれ。脱成長論云々を語る筋には「それはあなた自身のことですよね」で大よそ断ずることができる感はある。「そこまで見識が狭いのですね」的なものも加えられよう。

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このページは、不破雷蔵が2016年1月 6日 07:42に書いた記事です。

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