進撃、妖怪、そしておそ松さん...相次ぐ業界誌の重版

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アニメージュ2月号には、「おそ松さん」が表紙・口絵ピンナップ・巻頭特集・付録・応募者全員サービスの5大企画に登場。編集部の告知ツイートも毎回大きな注目を集めていました。


「おそ松さん」関連では12月10日に発売されたアニメ誌「PASH!」(主婦と生活社)についても付録が話題となり、重版になっていました。


先日【進撃の巨人、妖怪ウォッチの次はおそ松さんが雑誌の救世主になるのかも】で言及した、進撃の巨人や妖怪ウォッチに続く雑誌の救世主的存在に「おそ松さん」がつくのかな、という話。マジでそれっぽくなってきた。「PASH!」に続き「アニメージュ」も重版が決定。艦これ周りでコンプティークが相次ぎ重版したのは記憶に新しいけれど、それに近い感はある。

同誌が重版されるのは、「機動戦士ガンダム」のマチルダが表紙を飾った1980年3月号以来、約36年ぶりという。

ヤフーのコメントなどで「かつて雑誌発のキャラ・作品がムーブメントを作ってきたけれど、最近は逆で、他業界のムーブメントで雑誌も動くスタイルが増えている。しかも昔は複数本が同時に展開されたのに、今では単発ぐらいしかタマが無い」としたけれど、まさにそんな感じ。ジャンプ最盛期を支えた数々の作品と、そこから派生したマルチメディア展開で相乗効果を得た昔と比べ、今は他業界の勢いに乗る形で雑誌が底上げされるので、相乗効果・循環作用的なものが無く、しかも本数も限定されるので、勢いは弱く、期間も限定的。

それでもなお珍しい形での重版が成されるのは、昔と比べて雑誌そのものの印刷冊数が減っているので、ちょっとした変動にも耐えられないからではないかな、というのが率直な感想。テレビの視聴者は減少しているれど、雑誌の印刷部数の減り方はそれ以上。例えが少々変だけど、サブプライムローン危機が生じた後に、株式市場から逃げた資金が、市場規模が1ケタ違う商品先物市場にシフトして、商品先物が大急騰したのと同じ構造。

だから重版そのものはめでたいお話ではあるのだけど、あまり浮かれてもいられない。やはりけん引役を自ら生み出せるような分厚いコンテンツの層を作り出すようにしないと。あるいはコンテンツの枠組みをもっと強化して、ネットと一体型にするってのもアリなのかなあ、と思ったりもする。

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このページは、不破雷蔵が2016年1月13日 07:55に書いた記事です。

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