紙媒体の雑誌で連載(原稿料収入)→分量がまとまって本になる(印税収入)という流れが書き手にとってはいちばん財政的にウツクシーのですが、本当に狭い道になってくるよね。いま、ウェブ媒体で文章とかマンガとかすごい読めるけど、ウェブは本にする前提で連載始めても印税になるまで回収できない→
— メレ子(メメントモリ・ジャーニー連載中) (@merec0) 2016, 1月 22
→ケースが多いので...(広告料収入や定期購読があるウェブ媒体ならまた話が違うと思いますが)。しめきりがあるので書き下ろしより楽+多くの人に読んで反応をもらってやる気が出る&推敲できるというメリットは大きいけど、ウェブ媒体が廃刊になると、本になる話も反故になったりします...
— メレ子(メメントモリ・ジャーニー連載中) (@merec0) 2016, 1月 22
以前から何度か取り上げている、紙媒体では無く電子媒体上に掲載する作品に係わる原稿料や印税の話。一応、大よそとしては、ウェブ上でも連載時にはしっかりと対価が支払われて、紙媒体としての単行本が出たら印税も支払われるとのパターンのようなんだけど......。紙媒体の雑誌の連載ではその雑誌の販売利益(直接の売上やら広告収入やら)から原稿料も発生しうるわけだけど、ウェブ版の場合は掲載そのものでは売り上げは運営側に発生しないので、どのようなビジネスモデルになっているのかなあ、という不思議感はあった。
全体におけるやりくりで考えているので、ウェブ掲載時点ではプロモーションのようなものと割り切り、運営側に売上としての収益は発生しないけど、ちゃんと掲載した時の対価は発生する(アルファポリスなどがこの例かな)ってパターンばかりかなと思っていたけれど。そうとも言い切れないのだな、という話。
要は、ウェブ掲載時は知名度アップやらお試しみたいなものなので稿料の類は無し、紙媒体版としての単行本になって、はじめて印税が入る仕組みとのこと。まぁこれもケースバイケースなのだろうけど、このようなパターンは確実に存在する、と。確かにこの方が、出版社側としてはリスクが小さい。ウェブ上の掲載時にはコストはほとんどかからず、読者の反応が弱ければ出版の際に冊数を減らしたり、あるいは「規定数に達しそうにないので無し」ってこともありえる(契約次第)。
まあ、紙媒体でもえええええっていうタイミングで反故にはなるそうだけど...でも、紙媒体の連載ならとりあえず廃刊までは原稿料がもらえるわけで...
— メレ子(メメントモリ・ジャーニー連載中) (@merec0) 2016, 1月 22
指摘の通り、紙媒体雑誌における連載でも、単行本化されないってのはしょっちゅうある。手元の単行本でも売り上げがいまいちで巻数が途中で止まっていて(単行本化されない)、掲載雑誌を捨てられないってのもあるからねえ。でもウェブ版の場合、書き手側のお財布事情は一層厳しくなる。
見方を変えればウェブ版の漫画ってのは、「雑誌みたいなポータルサイト作ったのでどんどん掲載してあげるよ。知名度アップだしまとめて読んでもらえるよ」「掲載時の原稿料は出せないけど、いやむしろ目に留まる機会が増えるのだから払ってほしいぐらいだけど、人気のある作品になったら紙の単行本を出すし印税もちゃんと払うので、超チャンスだよ」的なビジネススタイルもありなわけだ......ってあれ? これ、お絵かきの人向けの画像アップロードサイトとか、動画やら静止画をアップするサイトと紙一重?
繰り返しになるけど、この類の話はケースバイケース。すべてがってわけじゃない。一方で、まだまだハードルは高いように見えるけど、キンドルをはじめとした電子書籍による「出版」は、紙媒体誌と比べれば随分と低いハードルで、日本全土、いや世界中に自分の作品を売り出す機会を与えてくれている。もう少し時代と技術が進めば、この辺りの問題ももう少し適正化されていく気がするのだけどね。
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