監視カメラの映像サイトが話題になってましたけど、つまりは現状のカメラにパスすらかけないリテラシーレベルでIoTやるとアレに輪をかけてひどい状況になるってことなんですよね。全てのセンサー状況が抜かれるような状態に。
— Takashi Kawai (@yrik) 2016, 1月 25
「そこをどう解決するか」を含めての商機っていうのはあるとおもいますよ
— Takashi Kawai (@yrik) 2016, 1月 25
ほんの数日前に色々と話題に登り、問題視された、監視カメラの映像が第三者の端末から容易に覗ける問題。要はパスワードをかけていない状態で使っているところが多数に及んでいたわけで、例えるならばメールによるプライベートなやり取りをやっているつもりだったのが、公海上の掲示板やツイッターアカウント同士のチャットだった的なもの。LINEと同じ感覚でツイッターをしている人にもよくあるけれど。あるいは交換日記を図書館の本棚に並べてしまうようなものかな。
指摘の通り、この類のものはちょっと理解があればパスワードをかけねばならないことはすぐに分かるはずなのだけど、少なからずの人がその「当たり前」に気が付かない。確率は低くても利用絶対数が増えれば、気が付かない人の数も増えてくる。しかも利用数が増えれば増えるほど、「気が付かない」人の割合も増加する傾向にある。幅広く用いられれば、技術・知識の低い人も手掛ける可能性が増えるから。
この類の話で問題なのは、やらかした人たちは多分に、やるべきことそのものを知らないって点。あるいはやるべきであることは理解しても、その重要性までは概念的に把握できない。【2015年でもっとも人気のある、そして危険なパスワードは「123456」(最新)】でも指摘したような、安易なパスワードの設定で満足してしまう。リスクが体現化するまでは、絶対に自分には起きないと他人事のように考えてしまう。試験勉強ならば「何が分からないのかが分からない状態」的なもの。
このような状況のレベルでは、個々のケースで指南をしてもほとんど役に立たない。監視カメラに関してセキュリティを注意して対処させても、他の事案ではまた同じように初期設定のままで使用してしまうことは目に見えている。個々のケースで教え込むのではなく、包括的な、概念レベルで理解して対処可能な技術を習得させるか、あるいはそのような技術を持つ人に権限を持たせるか。双方が難しいならば、指摘されている「商機」にある通り、技術をコンサルとして売り込むか、なんだろうな。
「個々のケースで逐次指摘しても、その上の概念レベルでの理解ができなければ、同じようなことは繰り返される」「概念レベルで理解している人のアドバイスを受けることで、状況が劇的に改善できるケースは多々ある」ってのは、実はIT関連に限った話ではない。お金周りでも同じようなことがいえる。生活保護や社会福祉などで、事あるごとにポートフォリオやこれまてのお金の勘案はどうなっているのかとか、FP的なものを派遣すべきだ云々ってのは、このことを指しているのだよね。
人には得手不得手があるのだから、得手の部分をセールスポイントとして、不得手の人に提供する。みんなハッピーになれると思うのだけどな。
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