ところで10年近く同人小説書き続けてきた経験上言わせてもらうと、
— 浅木原忍 (@asagihara_s) 2016, 2月 3
web公開したものの書籍化と、同人誌書き下ろしを比べると、
ほぼ確実にweb公開作の書籍化の方が売れる
もうこれは経験上動かしがたい事実なのでこれから小説同人誌を書こうと思ってる方はご留意ください
これは統計上のものではなく、あくまでも経験則としての話なので、なるほどそういうこともあるのかな、という程度のもので。とはいえ、道理は通っているし、説得力はある。
ウェブ上に展開すれば多かれ少なかれファンはつくし、さらに見方を変えるとウェブ上での反応がそれなりにないと掲載の継続=書籍化への道筋はつきにくい(モチベーションの問題とか)。また、よほど知名度の高い人や前評判を構築できる人で無ければ、やはりパッと出しの書き下ろしってのは敬遠されてしまう。
これ、同人CDでも同じような傾向がある。全曲書き下ろし曲のアルバムよりニコニコに投稿してる曲を集めたCDのほうが売れた。作者としては書き下ろしのほうが労力がかかるし新曲のほうが喜ばれると思っていたから何とも複雑ではある。
— 虹原ぺぺろん/OzaShin (@NjPeperon) 2016, 2月 4
このRT見て思い出したのが、今回の漫画。先にネットにあげる事が本としての頒布にはマイナスになると思ってたけど。とある人に「ネットで読ませて頂いて面白かったので買いに来ました!」って言って頂けてああそういう考え方もあるんだって目から鱗が落ち、めっちゃありがとうございますってなった。
— ななてる@1月ティア「ね-12a」 (@renkonan) 2016, 2月 5
ウェブ上での展開は、結局のところ情報の周知、ファンの創生の観点でプラスとなる。プロモーション活動みたいなものだ。その上での実媒体の展開となれば、やはり周知されていた方が購入されやすくはある。有名人や名著を続けて出している人は、その存在やこれまでの経歴がプロモーションとなるので、中身が良くわからない時点でも、新刊が出るとなれば予約注文が殺到するだけの話。
ラノベ界隈の人に聞くと最近のファンは「作家さん」ではなく「作品」に付くので、ヒットした作品の作家さんでも次回作が全く売れないって事が結構あるそうな。WEB小説の書籍化も、その作家さんの新作が欲しいのではなく、面白かった作品のアーカイブが手元に欲しいってのが正しいのかも。
— ざらぶらいぶ (@zarabu01) 2016, 2月 5
一方でこの類の話も結構聞く。新作、デビュー作でヒットを飛ばした作家が、それ以降あまり話を聞かないってのも多々ある。「作品」につくのか、「シリーズ」につくのか違いはあるけれど、あるゲームで大ヒットを飛ばして色々と展開し、波に乗って近い別シリーズを出したら超コケして、元のシリーズに戻って続き物を出し、再びヒットとなったってパターン、結構多いよね。これも世界の選択か。
また、今件主旨とはやや外れるけど、「面白かった作品のアーカイブが手元に欲しい」って発想は面白い。これ、音源の保全とお腹いっぱい感との関係にもつながるような気がする。自分にとって心地よい曲をどんどん買って端末の中にぶち込む。自分が好きなものが山ほど入っていくらでも再生できるので、次第に新しいものを買うモチベーションは下がっていく。
本とか模型ならいくらでも積み上げられるのだけど、音源のようなデジタルだと満腹感が強いものになってしまう(キンドルなどの電子書籍でも似たような現象はおきてないだろうか。これはちょっと聞いてみたい)。やはり物理的な山積み感が無いのが要因なのかな。
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