ペットボトルに灯油保存で間違って大火災と検索エンジンの問題と

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10日午前5時ごろ、神奈川県大和市上草柳の無職男性(80)方から出火、木造2階建てをほぼ全焼した。県警大和署によると、この男性が手に軽いやけどを負った。空だきとなったこんろの火を消そうとして、水と取り違えて灯油を掛け炎上したとみられる。


室内には、水と、こんろの燃料の灯油を入れたペットボトルが計約10本置いてあった。男性は約1時間後、やかんが空だき状態で煙が出ているのに気付き、ペットボトルの水で消そうとしたが、誤って灯油の方を掛け、火柱が上がったという。


当方は石油(灯油)ストーブを使っていたのは実家に居た時ぐらいで、一人暮らしを始めてからは扱いが面倒くさいのと火災リスク、そして何よりも現居では石油ストーブの利用が禁じられているため、ちょいと疎い所がある。今件ニュースを聞いた時にも少々の違和感を覚えつつも、よくあるトラブルによる火災の一つかな、と思っていたのだけど。

なぜペットボトルに灯油が入っているのだ。


「例あり」の具体例が今回の火災で一つ加わったわけだけど。そういう情報が流れていて、それを信じてしまう人がいるのだね......。


おーまいがー。確かにペットボトル+灯油で検索するとトップに来る。他にもキーワードの組み方次第で、該当ページや類似の情報が書かれているページが上にくる。また、お気軽さ等を合わせ考えると、ネットで知った情報を元に口コミされている可能性も否定できない。

検索エンジンが「アクセス量が多い基軸にあるコンテンツは『正しいから沢山利用されるに違いない』」との性善説のみで順位決定をしてしまう傾向が強く、結果としてこのような状況のトリガーとなりうる。医療関係では度々問題視されていることではあるけれど。ガセネタのまとめサイトが上位表示されるのも同列。

「例え上位表示されていても、中身を見てガセっぽいと判断するから大丈夫では?」と思う人もいるかもしれない。でも、そうでもないんだな。多くの人は「検索結果の上位表示」にあるものは、そのまま「正しいもの」と信じてしまう。そしてそのように信じ込んでしまう人は、書かれている内容の真偽性を精査することはあまりしない。

インターネット上の情報の取扱について、今の子供ならばある程度啓蒙教育を受けているだろうけど、大人、特に中堅層以降の場合、その辺の教育課程なしに突然利用環境が用意されているケースが多い。自動車講習を受けずにオートマの自動車を運転しているようなもの。見よう見まね、テレビやゲームなどである程度知っている部分があるので運転はできるけれど、道交法や各種「知っておかなきゃダメ」的な話は習ってない。結果としてどうなるか......。

検索エンジン側に改善を求めるのはまず無理なので、利用側が賢くならなきゃいけないみたいだな。

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このページは、不破雷蔵が2016年2月12日 07:00に書いた記事です。

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