新聞の文字の巨大化と高齢化対策との関係

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先日の確定申告への遠征の際に見かけた電車内広告。あの人を採用しなくてよかったな云々ってのはさておくとして。大きな文字を使って「文字が大きくなって見やすくなる」をアピールし、さらに巨人軍とかけるような見せ方をしている。これは結構上手いやり方だなというのが第一印象。

一方で、文字を大きくするとそれだけ面積あたりに書ける文字数は減ってしまう。当然情報量そのものは減っていく。文字数を維持するために新聞そのものを大きくするわけにはいかないから。ページを増やすことも考えられるけど、それだけ読みにくくなるのは否定できず、まさに本末転倒状態。となると、書き手にはこれまで以上に少ない文字で、同じような内容を記せるような努力が必要となる。たいへんだな、と。

「読みやすくする」ってのはより良いものを創り上げるための方向性の一つとして間違っては居ないのだけど、どちらかというと視力が衰えた人、具体的には高齢者向けの施策と見た方が良い。実際、一般紙でも数年前に似たような施策を取った新聞があったはず。恐らくは内部データとして、あるいは一部公開資料上から、新聞読者の高齢化が進んでいて、「文字を大きくすることによる既存読者へのメリットが相当なものとなった」との判断が下されたのだろう。

そう考えてみると、こんなところにも従来メディアの高齢化が進んでいるのだなあ、という再確認が出来た次第ではある。

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このページは、不破雷蔵が2016年2月17日 07:57に書いた記事です。

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